「免税なのに税込?」11月からの新ルールと、家族が返金をもらえなくなる5つのミス

Published: 2026年11月5日
「免税なのに税込?」11月からの新ルールと、家族が返金をもらえなくなる5つのミス
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はじめに

国から遊びに来た家族と、ドラッグストアや家電量販店へ買い物に行ったとします。パスポートを見せたのに、レジで「税込のお会計です」と言われました。「免税じゃないの?」と驚くかもしれません。

お店のまちがいではありません。2026年11月1日から、旅行者向けの免税は「お店では税込で払い、日本を出るときに消費税の分を返してもらう」方式に変わりました。この新しい方式を「リファンド方式」(リファンド=返金)と呼びます。

先に払うということは、空港でルールどおりに手続きしないと、お金が戻ってこないということです。この記事では、何が変わったのか、日本に住んでいる人はどうなるのか、そして家族や友だちが返金をもらえなくなる5つのミスを整理します。

免責事項: 本記事は観光庁・国税庁・財務省が公表している情報をもとに、2026年11月5日時点で整理しています。

まず知っておきたいこと:日本に住んでいる人は対象外です

この免税を使えるのは、日本に短い期間だけ来ている旅行者などです。日本で働いたり勉強したりして暮らしている人は、新しい方式でも古い方式でも対象になりません。

国税庁の説明では、免税で買える人(免税購入対象者)は「非居住者」(日本に住んでいない人)で、外国籍の場合は次のような人です。

  • 在留資格が「短期滞在」「外交」「公用」の人
  • 船の寄港などで一時的に上陸している人
  • 日米地位協定で入国している米軍の人など

(参照:国税庁「輸出物品販売場制度に関するQ&A(リファンド方式)」問3)

反対に、次のような人は対象になりません(国税庁のQ&Aより)。

  • 日本に住所や住む場所がある人
  • 日本の事務所で働いている人
  • 日本に入国してから6か月以上たった人

(参照:国税庁「輸出物品販売場制度に関するQ&A(リファンド方式)」問5)

観光庁の対象者の表でも、外国籍の人は「日本に入国してから6か月未満であることを確認できること」が条件になっています(外交・公用・米軍の人を除く)。

(参照:観光庁「旅行者向け特設ページ」)

💡 Key Point

日本に住んでいる人は免税で買えません。使えるのは、「短期滞在」で日本に来ている家族や友だち本人です。

これは、訪日客向けのJRパスと同じ考え方です。自分は使えなくても、短期滞在で来るゲストのために手伝うことはできます。JRパスについてはJRパス完全ガイドにまとめています。

10月までと11月からで、何が変わったのか

いちばん大きな変更は、お金を払うタイミングです。

2026年10月まで 2026年11月1日から
お店での支払い 消費税なしの値段で買える 消費税ありの値段(税込)で払う
消費税の分 最初から払わない 出国時に税関の確認を受けたあと、返してもらう

あわせて、購入日から90日以内に、出国する空港や港で税関の確認を受けることが条件になりました。

(参照:観光庁「旅行者向け特設ページ」)

買える物のルールも変わりました。観光庁の比較表をもとに整理します。

項目 2026年10月まで 2026年11月1日から
一般物品(服・家電など)と消耗品(食品・化粧品など)の区別 あり なくなった
消耗品の上限(50万円)と特別な袋づめ あり なくなった
仕事用ではないことの確認 あり なくなった。ただし買えるのは「出国するときに自分で持っていける量」まで
1つのお店で1日に買う金額の下限 5,000円以上(税抜) 変更なし(5,000円以上・税抜)
免税にならない物 仕事用・売るための物、金や白金のかたまり(地金)、消費税がかからない物 金や白金の地金、金貨・白金貨、消費税がかからない物

(参照:観光庁「旅行者向け特設ページ」)

📝 Note

特別な袋づめはなくなりましたが、出国までは箱や袋から出さず、買ったときの状態のままにしておきましょう。国税庁は、箱と中身を分けたり、型番などが書かれた箱を捨てたりすると、税関で免税品だと確認できないことがあると案内しています。 (参照:国税庁「輸出物品販売場制度に関するQ&A(リファンド方式)」問39)

なぜ変わったのか

理由は、免税で買った物を日本の中で売るなどの不正を防ぐためです。

これまでの方式では、お店で最初から消費税をなしにしていました。新しい方式では、まず税込で払い、本当に国外へ持ち出したことを税関が確認してから消費税の分を返します。

財務省は、見直しの目的を「免税購入品の国内での横流し等の不正に対応するため」と説明しています。

(参照:財務省「令和7年度税制改正(消費課税)」)

返金がもらえなくなる5つのミス

新しい方式で失敗しやすいところです。日本に来る家族や友だちに、来日前に伝えておきましょう。

1. 日本に住んでいる人が代わりに買う

免税で買えるのは、短期滞在で来ている本人です。お店ではパスポートを見せます。出国のときも、買った本人が品物を持って税関の確認を受けます。日本に住んでいる人が代わりにレジで払うのではなく、本人が買うようにしましょう。

2. 返金の受け取り方法を聞かない

観光庁の手続きの図では、買うときに「返金方法の登録」をする流れになっています。

返金の方法は、法律では決まっていません。国税庁は例として、銀行振込、クレジットカード、アプリでの送金、出国する空港での現金を挙げています。どの方法になるかはお店によって違います。レジで「どうやって返金されますか?」と確認しておくと安心です。

(参照:国税庁「輸出物品販売場制度に関するQ&A(リファンド方式)」問57)

3. 税関の確認より先に荷物を預ける

税関の確認を受けるときは、買った物をすべて持っている必要があります。スーツケースを航空会社のカウンターで預けたあとでは、手続きできません。預けた荷物を戻してもらうこともできません。

空港に着いたら、チェックインで荷物を預ける前に免税の手続きをするよう伝えてください。手続きや検査に時間がかかることもあるので、時間に余裕を持って空港に行くのがおすすめです。観光庁は、免税の手続きに時間がかかって飛行機に乗れなかった場合も、航空会社や税関からの補償はないと案内しています。

(参照:観光庁「旅行者向け特設ページ」)

4. レシートの中の1つを人にあげる・なくす

これが一番気をつけたいところです。返金はレシート(1回の買い物)ごとに判断されます。

観光庁の例では、1枚のレシートに3つの商品(3,000円・75,000円・13,000円)があり、13,000円の商品だけ持っていなかった場合、そのレシートの3つすべてが免税になりません。

⚠️ Warning

「1つくらい家族へのおみやげにあげてもいいか」と、日本にいる間に誰かに渡してしまうと、同じレシートの他の商品の返金までなくなります。日本に置いていく物は、免税にせず別のレシートで買いましょう。

日本にいる人へのおみやげ選びについては、日本のおみやげ・贈り物文化のガイドも参考にしてください。

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5. 免税で買った食べ物や化粧品を日本で食べる・使う

食べ物・薬・化粧品などの消耗品は、一部でも日本で食べたり使ったりすると、税関の確認を受けられません。確認はレシートごとなので、その商品が入っているレシートは全部返金されません。日本にいる間に食べる分や使う分は、免税にせず別のレシートで買いましょう。

消耗品を使ってしまった場合は、端末を使わずに、税関の窓口で職員に伝えます。なお、服や家電など消耗品ではない物は、日本で使っていても、最後に国外へ持ち出せば確認を受けられます。

(参照:国税庁「輸出物品販売場制度に関するQ&A(リファンド方式)」問39)

空港での流れ

出国の日の流れは、観光庁の図をもとにすると次のとおりです。

  1. 空港や港にある免税手続き用の端末(キオスク端末など)で、パスポートを見せる
  2. 端末の判定がGREENなら、それで免税の手続きは完了
  3. 判定がREDなら、税関の職員が買った物を確認する。確認が取れれば手続き完了、取れなければ返金されない
  4. 手続きが終わってから、航空会社のカウンターで荷物を預ける
  5. 税関の確認が終わったあと、免税店など(買ったお店や、お店から返金を任された会社)から返金される

成田・羽田・関西・中部・新千歳・福岡・那覇の各空港では、端末のかわりにVisit Japan Web(日本入国のためのオンラインサービス)を使って手続きすることもできます。

(参照:観光庁「旅行者向け特設ページ」、国税庁「輸出物品販売場制度に関するQ&A(リファンド方式)」問57)

✅ Tip

国内線で地方の空港から乗り継いで国際線に乗る場合は、最後に日本を出る空港で手続きをします。

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FAQ(よくある質問)

Q. 日本に住んでいる外国籍の人は免税で買えますか?

A. 買えません。外国籍の人で対象になるのは、「短期滞在」などの在留資格で来ている非居住者です。日本に住所がある人、日本の事務所で働いている人、入国から6か月以上たった人は対象外です。

Q. 10月中に免税で買った物はどうなりますか?

A. 新しい方式が使われるのは、2026年11月1日以降に買った物です。10月までに買った物の出国時の扱いがわからない場合は、買ったお店か空港の税関で確認してください。

(参照:観光庁「旅行者向け特設ページ」)

Q. 返金はいつ、どうやって受け取れますか?

A. 出国時に税関の確認を受けたあと、買ったお店などから返金されます。方法(銀行振込・クレジットカード・アプリ・空港での現金など)は法律で決まっておらず、お店によって違います。いつ受け取れるかも含めて、買うときにお店で確認してください。

Q. 買ってから何日以内に出国すればいいですか?

A. 購入日から90日以内に、出国する空港や港で税関の確認を受ける必要があります。

Q. 免税で買える金額に上限はありますか?

A. 消耗品の50万円の上限はなくなりました。ただし、買えるのは「出国するときに自分で全部持っていける量」までです。原則として1つのお店で1日に5,000円以上(税抜)買う必要がある点は変わりません。

Key Takeaways(まとめ)

  • ✅ 2026年11月1日から、免税は「税込で払って、出国時に返金」に変わった
  • ✅ 日本に住んでいる人は対象外。使えるのは短期滞在で来ている家族や友だち本人
  • ✅ 買うときに、返金の方法をお店で確認・登録してもらう
  • ✅ 出国の日は、荷物を預ける前に税関の手続きをする
  • ✅ 1枚のレシートの中に、持っていない物や日本で食べた・使った消耗品が1つでもあると、そのレシートは全部返金されない

家族や友だちが日本に来る予定があるなら、来日前にこの5つを伝えておきましょう。特に「荷物を預ける前に手続き」と「日本で使う物・置いていく物は別のレシートで買う」の2つを知っているかどうかで、返ってくるお金が大きく変わります。