【2026年4月24日〜】モバイルバッテリー「機内で使うのは禁止」に|飛行機持ち込み新ルール完全ガイド

Published: 2026年4月25日
【2026年4月24日〜】モバイルバッテリー「機内で使うのは禁止」に|飛行機持ち込み新ルール完全ガイド
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最終更新: 2026年4月24日
読了時間: 約10分
カテゴリ: 旅行

はじめに:飛行機に乗る前に絶対知っておきたい新ルール

GWの一時帰国、お盆の国内旅行、年末年始の海外旅行など、日本から飛行機に乗る機会は意外と多いですよね。長距離フライトで欠かせないのが「モバイルバッテリー」ですが、2026年4月24日から、飛行機への持ち込みルールが大きく変わりました

国土交通省がICAO(国際民間航空機関)の国際基準改訂を受けて発表した新ルールは、日本発着の全便(国内線・国際線)、すべての航空会社(JAL・ANA・Peach・海外キャリア含む)に適用されます。知らずに空港へ行くと、大切なバッテリーを没収されたり、最悪の場合は搭乗拒否や罰金の対象になることも。

在日外国人にとって特に重要なのは、母国で買ったバッテリーの容量表記の確認や、海外航空会社で帰国する場合の対応。この記事では、出発前に押さえておきたいすべての情報を、日本の空港での実際の流れに沿って解説します。


TL;DR(この記事の要点)

  • 2026年4月24日から新ルール施行:日本発着の全便が対象(国内線・国際線・国籍問わず)
  • 持ち込み可能なのは160Wh以下を2個まで:大容量バッテリー(160Wh超)は完全に持ち込み不可
  • 機内での充電・給電は全面禁止:バッテリー本体の充電も、スマホへの給電もNG
  • 預入れ手荷物(スーツケース)は以前から禁止:必ず機内持ち込み手荷物へ
  • 違反すると2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金:容量・個数違反や本体充電は刑事罰対象
  • 収納棚への保管も禁止(2025年7月8日から):座席前のポケットなど「見える場所」に置く

免責事項: 航空法・航空会社の規定は変更される場合があります。搭乗前には必ず各航空会社の公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、法的助言ではありません。


情報源:

情報源 内容 URL
国土交通省 モバイルバッテリー機内持込み新ルール公式発表 https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku10hh000310.html
JAL(日本航空) モバイルバッテリー持ち込みルール変更案内 https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2026/other/260330/
ANA(全日空) 国内線 手荷物規定 https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/boarding-procedures/baggage/domestic/
成田国際空港 バッテリー類の航空機内持ち込みについて https://www.narita-airport.jp/ja/news/notice_liionbattery/
JNTO(日本政府観光局) 新ルール英語版案内 https://www.japan.travel/en/ca/news/new-carry-on-power-bank-regulations-are-coming-into-effect-from-apr-24-2026-jst/

本記事の情報は2026年4月24日時点のものです。ルールは予告なく変更される場合があります。


2026年4月24日〜の新ルール早わかり表

項目 2026年4月23日まで 2026年4月24日から
容量上限 160Wh以下 160Wh以下(変更なし)
持ち込み個数 100Wh以下は無制限、100〜160Whは2個まで 容量にかかわらず1人2個まで
機内でのバッテリー本体充電 可能 全面禁止
機内でのスマホ等への給電 可能 全面禁止
収納棚への保管 禁止(2025年7月〜) 禁止(継続)
預入れ手荷物 禁止 禁止(継続)
🚨 Important

新ルールは日本発着の全フライトに適用されます。海外航空会社(Delta、Korean Air、China Airlines等)で母国へ帰る場合も同じルールです。出発空港が日本である限り、全員が対象です。


なぜルールが変わった?発火事故の増加とICAOの緊急改訂

ここまで読んで「急に厳しくなったな」と感じた方も多いはず。背景にあるのは、世界的に急増しているリチウムイオン電池の発火事故です。

きっかけとなった2025年1月のエアプサン機火災

2025年1月28日、韓国・金海国際空港でエアプサン391便の機内後方の頭上収納棚に入れられていたモバイルバッテリーから出火し、乗客27人が負傷する事故が発生しました。機体は全焼。幸い死者は出ませんでしたが、「収納棚に入れたバッテリーは、発火しても乗務員が気づきにくい」という致命的な問題が明らかになりました。

日本国内でも事故が多発

日本の独立行政法人NITE(製品評価技術基盤機構)の発表によると、2024年だけで123件のモバイルバッテリー関連事故が報告されています。国内線でもANA994便(伊丹発新千歳行)で機内発煙事故が発生するなど、「対岸の火事」ではありません。

ICAOが国際基準を緊急改訂

これを受け、ICAO(国際民間航空機関)は2026年3月27日に国際基準を緊急改訂。各国の航空当局に迅速な対応を求めました。日本は2026年4月14日に新ルールを正式発表し、わずか10日後の4月24日から施行という異例のスピード対応となっています。


【容量チェック】mAh→Wh換算表で自分のバッテリーを確認

日本の多くのバッテリーは「Wh(ワット時)」が明記されていますが、海外製や古いモデルは「mAh(ミリアンペアアワー)」しか書かれていないことがよくあります。在日外国人の皆さんは、母国で買ったバッテリーを使っている人も多いですよね。まずは自分のバッテリーの容量を換算してみましょう。

換算式

Wh = mAh × 電圧(V) ÷ 1,000

※電圧は記載がなければ3.7V(リチウムイオン電池の一般的な定格電圧)で計算

早見表(3.7Vで計算)

mAh表記 換算Wh 持ち込み可否
5,000mAh 約18.5Wh ✅ 2個までOK
10,000mAh 約37Wh ✅ 2個までOK
20,000mAh 約74Wh ✅ 2個までOK
27,000mAh 約100Wh ✅ 2個までOK
30,000mAh 約111Wh ✅ 2個までOK
40,000mAh 約148Wh ✅ 2個までOK
43,243mAh 約160Wh ⚠️ ギリギリOK
50,000mAh 約185Wh ❌ 持ち込み不可
✅ Tip

一般的なスマホ用バッテリー(10,000〜20,000mAh)は、ほぼすべて基準内に収まります。160Wh超の大容量バッテリーはプロカメラマンや長期バックパッカー向けの一部製品に限られます。

容量表記が消えている場合は要注意

保安検査で容量表示が読めないバッテリーは持ち込みを断られる可能性が高いです。シールが剥がれかけていたり、印字が消えている古いバッテリーは、旅行の予定が決まったら早めにチェックしておきましょう。不安な場合は新しいものを購入するのが確実です。


機内での「充電」も「給電」も全面禁止に

今回の改正で最も生活に影響するのが、機内でのバッテリー使用の全面禁止です。

禁止される行為

  1. モバイルバッテリー本体への充電:機内のコンセントやUSBポートから、バッテリー本体を充電すること
  2. モバイルバッテリーから他機器への給電:バッテリーからスマホ、タブレット、ノートPCなどへ充電すること

つまり、機内ではモバイルバッテリーは「ただ持っているだけ」の状態にしておく必要があります。

代替策:機内設備を活用しよう

長時間フライトだとスマホの充電が最後まで持つか心配ですよね。最近の国際線機材では、座席に直接USBポートやコンセントが付いていることが多いです。機内でデバイスを充電したい場合は、機内設備から直接充電しましょう。

⚠️ Warning

出発前の空港ラウンジやターミナルで、スマホ・バッテリーともに満充電にしておくのが鉄則です。フライト後の乗り継ぎや到着後を考えて、電力マネジメントを事前に計画しておきましょう。


預入れ手荷物(スーツケース)は絶対NG

これは以前からのルールですが、スーツケースなど預け入れ手荷物(Checked Baggage)にモバイルバッテリーを入れることは禁止されています。

なぜ禁止?

貨物室で万が一発火した場合、乗務員が気づきにくく、大事故につながるためです。特にリチウムイオン電池は一度発火すると消火が困難で、温度が1,000℃近くまで上昇することもあります。

もしスーツケースに入れたまま預けてしまったら

チェックイン後に発覚した場合、搭乗口で名前を呼び出され、荷物を開け直すことになります。最悪の場合、発見が遅れるとバッテリーは破棄され、フライトに乗り遅れる可能性もあります。パッキング時に必ず機内持ち込みバッグに移しましょう。


違反した場合の罰則:最高100万円の罰金

日本の航空法に基づき、以下の行為は「2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」の対象となります。

刑事罰の対象となる行為

  • 容量が160Whを超えるバッテリーの持ち込み
  • 1人3個以上のバッテリーの持ち込み
  • 機内でバッテリー本体を充電する行為

刑事罰はないが、没収・搭乗拒否の対象

  • バッテリーから他機器への給電(現時点で刑事罰なし)
  • 容量表示のないバッテリーの持ち込み
🚨 Important

「知らなかった」は通用しません。在留カードを持つ外国籍の方が違反した場合、罰金・刑事記録は将来のビザ更新や永住申請に影響する可能性もあります。必ず事前にルールを確認してください。


主要航空会社の対応:すべて統一ルール

航空会社ごとに対応が違うのではと気になる方もいるかもしれませんが、結論から言うと、現時点ですべての主要航空会社が統一対応しています。

航空会社 対応
JAL(日本航空) 新ルール適用(国内線・国際線)
ANA(全日空) 新ルール適用(国内線・国際線)
Peach Aviation 新ルール適用
Jetstar Japan 新ルール適用
スカイマーク 新ルール適用
ソラシドエア・AIRDO 新ルール適用
海外キャリア(日本発着便) 新ルール適用

海外航空会社も、日本の空港から出発する便では日本のルールが適用されます。Delta、United、Korean Air、China Airlines、Singapore Airlines、Cathay Pacific等、どの会社を使っても同じです。


【在日外国人向け】母国帰省・海外旅行時の追加注意点

母国への一時帰国や海外旅行の際、特に気をつけたいポイントをまとめます。

到着国のルールも確認しておく

日本出発時は日本のルール、到着国到着時は各国のルールが適用される場合があります。たとえば中国本土の国内線では、容量表記のないバッテリーは一切持ち込み不可など、さらに厳しい国もあります。乗り継ぎ便がある場合は、すべての経由国のルールを確認しましょう。

母国で買ったバッテリーの表記をチェック

  • アメリカ製:Wh表記あり(FAA基準)
  • 中国製:mAh表記のみの製品が多い → 換算が必要
  • 韓国製:Wh/mAh両方併記が多い
  • ヨーロッパ製:Wh表記あり(EU基準)

表記が中国語・韓国語のみで読めない場合、製品名で型番検索し、メーカー公式サイトでWh値を確認しておくのが安全です。


空港保安検査をスムーズに通る3つの準備

1. 容量表示が見える状態で持参

シールが剥がれかけている場合は、クリアファイルに容量表記の写真をプリントして一緒に持参するのも有効です。メーカー公式サイトの仕様ページをスクリーンショットしておくのもよいでしょう。

2. 端子のショート対策

むき出しのまま鞄に入れるのは危険。以下のいずれかの対策をしましょう。

  • 端子部分に絶縁テープを貼る
  • 専用の保護ポーチやジップロックに入れる
  • 元の化粧箱に入れる

3. バッグの取り出しやすい場所へ

保安検査場で「バッテリーを別トレーに出してください」と言われることがあります。スーツケースの奥にしまうのではなく、機内持ち込みバッグの外ポケットなど、すぐに取り出せる場所に入れておきましょう。

✅ Tip

GW・お盆・年末年始などの繁忙期は空港が非常に混雑します。成田・羽田・関空などの主要空港では、保安検査に通常の1.5〜2倍の時間がかかることも。通常より早めに空港へ向かいましょう。


よくある質問(FAQ)

Q1: ノートパソコンやタブレットの内蔵バッテリーも制限対象?

A: いいえ、ノートPCやタブレットに「内蔵」されているバッテリーは対象外です。今回の制限は「予備のモバイルバッテリー」が対象。ただし、ノートPC本体も預け入れより機内持ち込みが推奨されています。

Q2: ワイヤレスイヤホンの充電ケースは?

A: AirPodsなどの充電ケースも内蔵バッテリー扱いとなり、制限対象外です。ただし、スペアのバッテリー単体(ボタン電池含む)は対象になる場合があるので注意。

Q3: 機内でスマホを充電したい場合はどうすれば?

A: 機材に搭載されている座席USBポートやコンセントを使用してください。多くの国際線機材(JAL・ANAの787、A350など)には標準装備されています。LCCや古い機材では未搭載の場合もあるので、事前に確認を。

Q4: 家族4人で旅行する場合、合計で何個持ち込める?

A: 1人あたり2個までなので、4人なら最大8個持ち込めます。ただし、小さな子供であっても1人分として計算されます。家族分をまとめて1人が持つのではなく、各自の機内持ち込み手荷物に分散させましょう。

Q5: カメラの予備バッテリー(一眼レフ用)は対象?

A: 100Wh以下のカメラ用予備バッテリーの個数制限はありません。100〜160Whは2個までです。ただし、モバイルバッテリーの個数とは別カウントなので安心してください。

Q6: 帰国時、母国の空港で没収された場合どうなる?

A: 没収されたバッテリーは原則返却されません。日本出国時と到着国到着時の両方でルールが異なる可能性があるため、往復とも事前確認が必要です。

Q7: 2027年以降、さらに厳しくなるって本当?

A: IATA(国際航空運送協会)の2027年版で、100Wh超のバッテリーが一層制限される可能性が指摘されています。まだ確定情報ではありませんが、今後は100Wh以下のバッテリーを選ぶのが長期的に安心です。

Q8: 日本出発の外資系航空会社(Delta、Korean Air等)も同じルール?

A: はい、日本発着便はすべて日本のルールが適用されます。ただし、乗り継ぎ便や帰りの便では各国・各社のルールが適用される場合があります。


Key Takeaways(まとめ)

✅ Tip

日本発着の全便・全航空会社が対象
[!TIP]
まずは自分のバッテリー容量をチェック
[!TIP]
機内設備(座席USBポート)を活用
[!TIP]
スーツケースには絶対入れない
[!TIP]
ビザ更新への影響も考慮し、ルール厳守を
[!TIP]
保安検査をスムーズに通るよう事前準備を


さいごに

新ルールは安全のためのものですが、知らずに空港へ行くと旅の始まりが台無しになってしまいます。一時帰国や海外旅行の直前は、出発前の荷造りが慌ただしくなりがち。出発前日には必ずモバイルバッテリーの容量・個数・保管場所を最終確認しましょう。

準備をしっかりすれば、安心して素敵な旅を楽しめます。皆さんが無事に旅行を終えられることを願っています。Have a safe trip!