日本酒完全ガイド:外国人のための種類・飲み方・選び方・おすすめの日本酒

Published: 2026年10月8日
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Updated: 2026年10月9日
日本酒完全ガイド:外国人のための種類・飲み方・選び方・おすすめの日本酒
Food & Dining

Disclaimer: 日本では20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。お酒は適量を楽しみ、飲んだら運転はしないでください。

はじめに:メニューに並ぶ「純米」「吟醸」、どう選べばいい?

居酒屋のメニューを開くと、「純米吟醸(じゅんまいぎんじょう)」「本醸造(ほんじょうぞう)」「生酒(なまざけ)」と、似たような漢字がずらりと並んでいます。店員さんに「冷やにしますか、燗にしますか?」と聞かれて、なんとなく「冷やで」と答えたら、冷たくないお酒が出てきた。そんな経験はありませんか。

日本酒は、ルールさえ分かれば選ぶのがぐっと楽しくなるお酒です。種類の違いは、実は2つの軸で整理できます。温度の呼び名にも決まりがあります。

この記事では、次の内容をまとめました。

  • 日本酒の基本と、2024年にユネスコ無形文化遺産に登録された「伝統的酒造り」
  • 純米・吟醸・大吟醸など、8種類の違い(早見表つき)
  • 温度ごとの呼び名と、注文で間違えやすい「冷や」
  • ラベルの読み方と、お店での頼み方
  • 初心者におすすめの日本酒と、好きなお酒から選ぶ最初の一本
  • 酒蔵見学と、海外へ持ち帰るときのルール

初めての方も、もう少し詳しくなりたい方も、気になるところから読んでみてください。


1. 日本酒とは:米と水と麹から生まれる醸造酒

日本酒は、米・米麹(こめこうじ)・水を主な原料にして、発酵させて造るお酒です。ワインやビールと同じ「醸造酒」の仲間で、焼酎やウイスキーのように蒸留はしません。

お酒 造り方 アルコール度数の目安
日本酒 醸造酒(米を発酵) 15%前後(多くは14〜17%)
ワイン 醸造酒(ぶどうを発酵) 12〜15%
ビール 醸造酒(麦を発酵) 5%前後
焼酎 蒸留酒 25%前後が多い

麹は、蒸した米に麹菌(こうじきん)というカビの一種を育てたものです。麹が米のでんぷんを糖に変え、同時に酵母(こうぼ)が糖をアルコールに変えていきます。この「同時に進む発酵」が日本酒の大きな特徴で、ほかのお酒より度数が高めになる理由でもあります。

「酒」と「日本酒」はちょっと違う

日本語の「酒」は、ビールもワインも焼酎も含めた「お酒全般」を指すことが多い言葉です。米から造るお酒をはっきり指したいときは「日本酒」、ラベルや法律では「清酒(せいしゅ)」と呼びます。海外で「sake」と言えば日本酒のことですが、日本のお店で「お酒ください」と言うと、どのお酒か聞き返されることがあります。日本酒が飲みたいときは「日本酒ください」と言うと確実です。

2024年、「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に

2024年12月、日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。杜氏(とうじ。酒造りの責任者)や蔵人(くらびと)が受け継いできた、麹を使う酒造りの技術が評価されたものです。この技術は500年以上前に原型ができたといわれています。対象は日本酒だけでなく、焼酎・泡盛・みりんなどの酒造りも含まれます。

(参照:文化庁「『伝統的酒造り』のユネスコ無形文化遺産代表一覧表登録」 / 国税庁「伝統的酒造り」)


2. 日本酒の種類:8種類の違いは「2つの軸」で分かる

「純米吟醸と純米大吟醸って何が違うの?」と迷ったことはありませんか。ラベルに書かれている「純米」「吟醸」といった名前は、国が決めたルール(清酒の製法品質表示基準)で使い方が決まっています。条件を満たしたお酒は「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」と呼ばれ、全部で8種類あります。

8種類の違いは、次の2つの軸で整理できます。

  1. 醸造アルコール(じょうぞうアルコール)を加えているか:加えていなければ「純米」がつく
  2. 精米歩合(せいまいぶあい):お米をどれだけ削ったか。数字が小さいほど、たくさん削っている

精米歩合とは

精米歩合は、玄米をどこまで削ったかを表す数字です。「精米歩合60%」なら、玄米の外側を40%削って、残りの60%を使ったという意味です。外側にはたんぱく質や脂質が多く、雑味(ざつみ。おいしさのじゃまになる余計な味)のもとになります。たくさん削るほど、すっきりした味や華やかな香りが出やすくなります。

【早見表】特定名称酒8種類

名前 醸造アルコール 精米歩合 味わいの傾向
純米大吟醸酒(じゅんまいだいぎんじょうしゅ) なし 50%以下 華やかでなめらか。香りが豊か
大吟醸酒(だいぎんじょうしゅ) あり 50%以下 華やかで、すっきり軽やか
純米吟醸酒(じゅんまいぎんじょうしゅ) なし 60%以下 フルーティーで、米の旨みもある
吟醸酒(ぎんじょうしゅ) あり 60%以下 フルーティーで軽快
特別純米酒(とくべつじゅんまいしゅ) なし 60%以下、または特別な製法 純米酒より香りや味に個性がある
純米酒(じゅんまいしゅ) なし 決まりなし 米の旨みとコクがしっかり
特別本醸造酒(とくべつほんじょうぞうしゅ) あり 60%以下、または特別な製法 本醸造酒よりすっきり
本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ) あり 70%以下 軽やかで飲みやすい。燗にも向く

(参照:国税庁「清酒の製法品質表示基準の概要」)

吟醸酒・大吟醸酒は、精米歩合のほかに「吟醸造り(ぎんじょうづくり)」(原料や造り方を吟味した造り方)で造ることも条件です。

「醸造アルコール入り」は悪いもの?

醸造アルコールは、サトウキビなどから造ったアルコールです。少しだけ加えることで、香りを引き立てたり、後味を軽くしたりする効果があります。「純米のほうが格上」というわけではなく、好みの違いと考えて大丈夫です。品評会(ひんぴょうかい。お酒の出来を比べて評価する会)に出される大吟醸酒にも、醸造アルコールを加えたものがあります。

✅ Tip

特定名称酒に当てはまらないお酒は「普通酒(ふつうしゅ)」と呼ばれます。値段が手ごろで、居酒屋の「日本酒(一合)」や紙パックのお酒の多くは普通酒です。普段飲みにはこれで十分おいしいですよ。

造り方で変わる特別なタイプ

8種類の分類とは別に、造り方や仕上げ方でつく呼び名もあります。ラベルに書かれていることが多いので、覚えておくと選ぶ楽しみが広がります。

呼び名 どんなお酒? 気をつけること
生酒 加熱殺菌(火入れ。ひいれ)を一度もしていない 冷蔵保存が必須。開けたら早めに
原酒(げんしゅ) 水を加えて度数を調整していない 度数が18〜20%前後と高め
にごり酒 目の粗い布でこして、白く濁らせた 甘くてクリーミー。瓶を静かに混ぜてから注ぐ
ひやおろし 冬に造り、夏を越して秋に出す 秋限定。まろやかで落ち着いた味
古酒(こしゅ)・熟成酒(じゅくせいしゅ) 何年も寝かせた 琥珀色で、ナッツやカラメルのような香り
スパークリング日本酒 泡のある日本酒 乾杯向き。冷やして飲む

「生酒」は、日本のスーパーや酒屋で冷蔵ケースに並んでいるのが目印です。買ったら持ち歩かずに、まっすぐ家の冷蔵庫へ入れてください。


3. 日本酒の温度ガイド:温度の呼び名と「冷や」の頼み方

日本酒は、冷やしても、温めても楽しめるお酒です。温度ごとに、美しい呼び名がついています。

【早見表】温度の呼び名

日本酒の温度の呼び名10種類を、冷たい順に並べた図。雪冷え・花冷え・涼冷え・室温・日向燗・人肌燗・ぬる燗・上燗・熱燗・飛び切り燗

上から下へ、冷たい順に並べています。

呼び名 状態の目安
雪冷え(ゆきびえ) 瓶の表面に水滴がつくほど冷たい。香りは控えめ
花冷え(はなびえ) 瓶をさわると冷たさを感じる
涼冷え(すずびえ) 冷蔵庫から出してしばらく置いたくらい
室温(しつおん) とっくりを持つと、ほんのり冷たさが伝わる
日向燗(ひなたかん) 飲んでも、熱さも冷たさも感じない
人肌燗(ひとはだかん) 飲むと「ぬるい」と感じる
ぬる燗(ぬるかん) 飲むと「温かい」と感じる。体温と同じくらい
上燗(じょうかん) とっくりを持つと少し熱く、注ぐと湯気が立つ
熱燗(あつかん) とっくりから湯気が立つ。持つと熱く感じる
飛び切り燗(とびきりかん) 持った直後にかなり熱く感じる。辛口になる

(参照:日本酒造組合中央会「日本酒のおいしい飲み方」)

「冷や」と「冷酒」の違い:注文で間違えないコツ

ここは、注文で間違えやすいポイントです。お店で「冷や」と頼むと、冷蔵庫で冷やしたお酒ではなく、温めていない常温のお酒が出てくることがあります。冷蔵庫で冷やしたお酒は「冷酒(れいしゅ)」と呼びます。

  • 冷たいお酒が飲みたい → 「冷酒でお願いします」
  • 温めたお酒が飲みたい → 「燗(かん)でお願いします」「熱燗でお願いします」
  • 常温で飲みたい → 「常温でお願いします」

「冷や」で冷たいお酒を出すお店もあるので、迷ったら「冷たいのですか?」と確認すると安心です。

種類ごとのおすすめ温度

タイプ おすすめの温度 ひとこと
フルーティーなタイプ 10〜16℃ ぬる燗でも飲める
軽快でなめらかなタイプ 6〜10℃、または凍る手前くらい おいしく飲める温度の幅がせまい
コクのあるタイプ 10〜45℃ 温度の幅がいちばん広く、温度で味の変化を楽しめる
熟成タイプ(古酒・熟成酒) 7〜25℃ 温度の幅が広い

(参照:日本酒造組合中央会「日本酒のおいしい飲み方」)

これはあくまで目安です。同じお酒を冷酒とぬる燗で飲み比べると、別のお酒のように味が変わります。ぜひ試してみてくださいね。


4. ラベルの読み方:4つの数字で味を想像する

日本酒のラベル(裏ラベル)には、味を想像するヒントになる数字が書かれています。

表示 意味 読み方のコツ
精米歩合 お米をどれだけ残したか 50%以下なら大吟醸クラス、60%以下なら吟醸クラスの目安
日本酒度(にほんしゅど) 甘口・辛口の目安 +(プラス)が大きいほど辛口、−(マイナス)が大きいほど甘口
酸度(さんど) 酸の多さ 高いと濃く、しっかりした味。低いと淡くすっきり
アルコール分 度数 15%前後が一般的。原酒は高め

日本酒度は、+5前後なら「やや辛口」、−3前後なら「やや甘口」と考えるとイメージしやすいです。ただし、酸度が高いと甘口でも辛く感じるなど、数字どおりにならないこともあります。数字は「だいたいの方向」をつかむ道具として使いましょう。

ラベルによく出てくる言葉

  • 蔵元(くらもと):お酒を造った酒蔵の名前
  • 杜氏(とうじ):酒造りの責任者
  • 製造年月:瓶に詰めた年月(賞味期限ではありません)
  • 要冷蔵:生酒などに書かれている。冷蔵庫で保存する

5. お店で日本酒を楽しむ:頼み方と飲み比べ

居酒屋での頼み方

居酒屋では、日本酒は「一合(いちごう)」という単位で頼むのが一般的です。一合は約180ml。徳利(とっくり)という小さな瓶で出てきて、おちょこに注いで飲みます。

言いたいこと 日本語のフレーズ
おすすめを聞きたい 「おすすめの日本酒はありますか?」
辛口が飲みたい 「辛口の日本酒をお願いします」
冷たいお酒がいい 「冷酒でお願いします」
温かいお酒がいい 「熱燗でお願いします」
少しずつ試したい 「飲み比べセットはありますか?」

グラスを升(ます)に入れて、あふれるまで注いでくれるお店もあります。「もっきり」と呼ばれる、お店からのおもてなしです。居酒屋のメニューの読み方や注文の流れは、はじめての居酒屋体験(お通し・乾杯・注文)で詳しく紹介しています。

Food & Dining はじめての居酒屋体験 お通し・乾杯・注文、当日困らないために知っておくこと 日本で初めて居酒屋に行く前に読んでほしい完全ガイド。戸惑いがちなお通しの料金と席料の仕組み、乾杯のタイミング、お酒・料理の頼み方、定番メニュー(唐揚げ・枝豆・焼き鳥・刺身)から、おすすめチェーン店比較やヴィーガン対応のコツまで全部まとめた。 関連記事を読む

飲み比べで「好きな味」を探す

最初は、少量ずつ何種類も試せる「飲み比べセット」がおすすめです。同じ純米吟醸でも、産地や蔵によって味がまったく違うことに驚くと思います。

東京なら、日本酒造組合中央会が運営する「日本の酒情報館」(港区西新橋(にししんばし))で、全国の日本酒を1杯100円から試飲できます。開館日は平日のみで、土日祝日は休みなので注意してください。

(参照:日本酒造組合中央会「日本の酒情報館」)

日本酒を飲むときのマナー

  • お互いのおちょこにお酒を注ぎ合う「お酌(おしゃく)」の注ぎ方と受け方は、はじめての居酒屋体験(お通し・乾杯・注文)で紹介しています
  • 自分で自分に注ぐ「手酌(てじゃく)」は、カジュアルな席なら気にしなくて大丈夫です
  • 宗教や体調、妊娠中などでお酒を飲まないときは、断ったり、ソフトドリンクで乾杯したりしても失礼ではありません

食事の席の基本的なマナーは、日本の食事マナーと箸のタブーも参考にしてください。

Food & Dining 日本の食事マナーと箸のタブー意外と知らないNGと食卓の基本ルール 日本の食事マナーを外国人向けに徹底解説。箸のNG行為(立て箸・箸渡し・刺し箸)、お茶碗の持ち方、いただきます・ごちそうさまの意味と使い方、居酒屋での作法、会席料理の食べ方の順番まで、知っておくべき日本の食卓マナーをすべて紹介。 関連記事を読む
⚠️ Warning

日本酒は度数が15%前後と、ビール(5%前後)よりかなり強めです。口当たりがよくて飲みやすいぶん、気づいたら酔っていたということもあります。日本酒と同じくらいの量の水(「和らぎ水(やわらぎみず)」と呼びます)を一緒に飲むと、悪酔いしにくくなりますよ。


6. 初心者におすすめの日本酒と「最初の一本」の選び方

【早見表】好きなお酒から選ぶ、最初の一本

普段好きなお酒から考えると、自分に合いそうな日本酒が見つけやすくなります。

普段よく飲むお酒 おすすめのタイプ 飲み方
白ワイン・フルーティーなお酒 純米吟醸・純米大吟醸 花冷え
スパークリングワイン・シャンパン スパークリング日本酒 雪冷え
ビール・すっきりしたお酒 新潟などの淡麗辛口、本醸造 冷酒または常温
赤ワイン・コクのあるお酒 純米酒・特別純米酒 常温〜ぬる燗
ウイスキー・ブランデー 古酒・熟成酒、原酒 常温、少量ずつ
甘いお酒・カクテル にごり酒 よく冷やして

初心者におすすめの定番の日本酒

全国のスーパーや酒屋、空港でも見つけやすい日本酒を選びました。表の「名前」は、瓶のラベルに大きく書いてある商品の名前です。お店ではこれを「銘柄(めいがら)」と呼びます。

名前 産地 タイプ・特徴
獺祭(だっさい)純米大吟醸45 山口 華やかでフルーティー。日本酒デビューの定番
獺祭 磨き二割三分(みがきにわりさんぶ) 山口 精米歩合23%。贈り物にも選ばれる
八海山(はっかいさん) 新潟 すっきりした淡麗辛口。食事に合わせやすい
久保田(くぼた) 千寿(せんじゅ) 新潟 キレのある辛口。和食全般に合う
黒龍(こくりゅう) 福井 なめらかで上品。種類が多い

同じ名前の日本酒でも、純米吟醸・大吟醸などランクによって味も値段も変わります。デパ地下の酒売り場では試飲できることもあり、店員さんに好みを伝えて選んでもらえます。デパ地下の楽しみ方はデパ地下ガイドにまとめています。

Food & Dining デパ地下の楽しみ方 東京・大阪のおすすめ店・試食マナー・手土産まで全解説 はじめてのデパ地下、どこへ行けばいい?何を買えばいい?と迷うことありませんか。伊勢丹・高島屋・阪急うめだなど東京・大阪のおすすめ店から、試食マナー、お弁当・和菓子・惣菜の選び方、手土産のコツまで日本に住む私たちに向けて徹底解説します。 関連記事を読む
✅ Tip

コンビニでも、一合サイズのカップ酒や300mlの小瓶が手に入ります。いきなり四合瓶(よんごうびん。720ml)を買うのが不安なら、まずは小さいサイズで好みのタイプを探すのもおすすめです。コンビニのお酒コーナーについてはコンビニフードガイドでも紹介しています。


7. 産地と酒蔵見学:日本酒のふるさとを訪ねる

産地で変わる日本酒の個性

日本酒の味は、水・お米・気候によって変わります。代表的な産地の特徴を知っておくと、酒屋で選ぶときの手がかりになります。

産地 特徴 代表的なお酒・エリア
新潟 淡麗辛口(すっきり、キレがある) 八海山、久保田
兵庫・灘(なだ) ミネラルが豊富な硬めの水「宮水(みやみず)」で造る、しっかりした力強い味 灘五郷(なだごごう。神戸市・西宮市)
京都・伏見(ふしみ) やわらかな水で造る、なめらかでやわらかな味 伏見の酒蔵街
山口 華やかで飲みやすい純米大吟醸が人気 獺祭
東北(秋田・山形など) 米の旨みがあり、ふくよか 各県に有名な蔵が多い

灘と伏見は、日本を代表する酒どころです。水の違いが味の違いになっていて、この対比は昔から「灘の男酒(おとこざけ)、伏見の女酒(おんなざけ)」という言い回しで表されてきました。

(参照:観光庁 多言語解説文データベース「日本酒 日本酒の作り方」 / 西宮市「宮水保全条例について」)

酒蔵見学で、造る現場を見に行こう

日本酒が好きになったら、ぜひ酒蔵に行ってみてください。酒蔵見学では、造りの道具や蔵の雰囲気を見られるだけでなく、そこでしか買えないお酒を試飲できることもあります。

行きやすい酒どころ

  • 京都・伏見:京都駅から電車で行けます。酒蔵が並ぶ町並みと、記念館や試飲スポットがあります
  • 兵庫・灘五郷:神戸・西宮エリア。大手の酒蔵の資料館が多く、見学しやすい地域です
  • 新潟:酒蔵の数が多く、地域ごとに個性があります。駅の中で利き酒(ききざけ)ができる施設もあります

東北にも魅力的な酒蔵がたくさんあります。旅行と合わせて訪ねるなら、東北の穴場旅行ガイドも参考にしてみてください。

見学の前に確認したいこと

  • 予約が必要か:予約制の酒蔵もあります。見学を受け付けていない蔵もあります
  • 料金:無料のところも、有料のところもあります
  • 英語の案内があるか:英語のガイドツアーをしている蔵もあります
  • 時期:酒造りは主に秋から春(10月〜3月ごろ)。造りの時期は見学を休む蔵もあるので、公式サイトで確認しましょう
🚨 Important

酒蔵では、麹菌などを守るために、見学の前日や当日に納豆を食べないようお願いされることがあります。納豆菌は力が強く、酒造りに影響するといわれているためです。見学の注意事項は事前に確認してくださいね。


8. おみやげ・持ち帰りのルール

日本酒は、母国へのおみやげにも人気です。ただ、飛行機に乗るときにはルールがあります。日本のおみやげを選ぶときのマナーは、日本のおみやげ・贈り物文化も参考にしてください。

Culture & Society 職場で一目置かれる!日本のおみやげ・贈り物文化の正解とマナー おみやげの選び方から渡し方、お中元・お歳暮の時期と相場、避けるべきタブーまで。日本の贈り物文化を在日外国人向けにやさしく解説。職場で困らない実践的なガイドです。 関連記事を読む

機内持ち込みと預け荷物

持ち方 ルール
機内持ち込み(手荷物) 国際線では100mlを超える液体は持ち込めない。保安検査で手放すことになる
預け荷物(スーツケース) 度数24%以下のお酒は、航空機の危険物にあたらないので預けられる。お店で売られている瓶や缶のままであること(水筒などに移し替えたものは不可)。航空会社の重さや個数の制限は別
出国後の空港免税店で購入 専用の袋(STEBs)に入れてもらえば機内に持ち込める。海外で乗り継ぐ場合は、乗り継ぎ空港の保安検査を通るまで開けない

(参照:国土交通省「空港内免税店における液体物の取扱い変更について」 / 国土交通省「機内への持込み又はお預け手荷物に制限がある品目の代表例」)

保安検査の前に買った日本酒を手荷物に入れてしまうと、検査で手放すことになります。おみやげ用の瓶は、スーツケースに入れて預けましょう。瓶が割れないように、衣類で包んだり、専用の緩衝材つきの袋を使ったりすると安心です。

⚠️ Warning

日本から持ち出すときのルールとは別に、持ち込む国のルールもあります。国によって、お酒を無税で持ち込める量が決まっていたり、持ち込みが禁止されていたりします。出発前に、行き先の国の税関の情報を確認してください。


9. 日本では20歳から:お酒の年齢のルール

日本では20歳未満の飲酒は法律で禁止されていて、お店も20歳未満の人にお酒を売ったり出したりできません。18歳で成人になる国から来た人も、日本では20歳になるまで飲めません。お店で年齢確認を求められることもあるので、在留カードなど年齢が分かるものを持っておきましょう。

(参照:国税庁「20歳未満の者の飲酒防止」)


FAQ(よくある質問)

Q: 日本酒とワイン、どちらが強いですか?

A: 日本酒は15%前後、ワインは12〜15%くらいなので、日本酒のほうが少し強いことが多いです。おちょこは小さいのでつい飲みすぎてしまいがちです。水と一緒に、ゆっくり楽しんでください。

Q: 日本酒は一気に飲むもの?少しずつ飲むもの?

A: 小さなおちょこで、少しずつ味わいながら飲むのが一般的です。一気に飲み干す飲み方や、ビールに日本酒の入ったショットグラスを落とす「サケボム(sake bomb)」は、日本の飲み方ではありません。

Q: 大吟醸と純米大吟醸、どちらがおいしいですか?

A: 違いは、醸造アルコールを加えているかどうかです。加えていないのが純米大吟醸です。どちらがおいしいかは好み次第です。米の旨みやコクが好きなら純米大吟醸、すっきり軽い味が好きなら大吟醸を選ぶと、好みに合いやすいです。

Q: 開けた日本酒はどのくらいもちますか?

A: 冷蔵庫に入れて、早めに飲み切りましょう。生酒や香りの華やかな吟醸酒は、風味が変わりやすいので特に早めに飲むのがおすすめです。

Q: 未開封の日本酒に賞味期限はありますか?

A: 日本酒には、法律で決められた賞味期限の表示がありません。ラベルにあるのは「製造年月」(瓶に詰めた年月)です。おいしく飲むなら、買ったら早めに飲みましょう。生酒は冷蔵庫に、火入れしたお酒は日の当たらない涼しい場所に保管してください。

Q: 「冷や」と「冷酒」は同じですか?

A: 同じとは限りません。お店で「冷や」と頼むと、常温のお酒が出てくることがあります。「冷酒」は冷蔵庫で冷やしたお酒です。冷たいお酒が飲みたいときは「冷酒」と頼むと確実です。

Q: 料理と合わせるならどう選べばいいですか?

A: 刺身や塩味の料理には、すっきりした吟醸酒や淡麗辛口が合います。煮物や焼き鳥のタレなど、味の濃い料理には純米酒の燗がよく合います。迷ったら、店員さんに「この料理に合う日本酒は?」と聞いてみましょう。


Key Takeaways(まとめ)

  • ✅ 種類は2つの軸で分かる。醸造アルコールを加えていなければ「純米」、精米歩合が小さいほど「吟醸」「大吟醸」
  • ✅ 冷たいお酒は「冷酒」で頼む。「冷や」だと、常温のお酒が出てくることがあります
  • ✅ 最初の一本は好きなお酒から選ぶ。白ワイン好きなら純米吟醸、赤ワイン好きなら純米酒のぬる燗
  • ✅ 飲み比べセットで好みを探す。東京なら「日本の酒情報館」で1杯100円から試せます
  • ✅ おみやげの瓶はスーツケースへ。手荷物では100mlを超える液体は持ち込めません
  • ✅ 日本では20歳から。18歳でお酒が飲める国から来た方も、日本では20歳からです

日本酒は、知れば知るほど「次はどれを飲もう」と楽しみが広がるお酒です。まずは居酒屋で一合、気になる種類を頼むところから始めてみませんか。