特定技能ビザとは?1号・2号の違いと留学からの変更手順

Published: 2026年8月24日
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Updated: 2026年8月25日
特定技能ビザとは?1号・2号の違いと留学からの変更手順
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はじめに

卒業したあとも日本で働きたいけれど、大学ではなく専門学校や日本語学校に通っていて、技術・人文知識・国際業務(技人国)のビザは難しそう。そういうときに選択肢になるのが特定技能です。学歴ではなく試験で判断されるので、専攻は問われません。

ただ、動き出す前に知っておいてほしいことが2つあります。まず、特定技能1号で日本にいられるのは通算5年までです。5年が終わる時点で次の在留資格に移れていないと、帰国することになります。もうひとつは、外食業が今、新しく人を受け入れるのを止めているという点です。飲食店で働くつもりで準備していた人は、計画を立て直す必要が出てきます。この2つについては、記事の中で改めて詳しく説明します。

制度自体も、1号と2号の違い、19に分かれた分野、2種類の試験、会社が守らなければならないルールなど、押さえておくべき点がたくさんあります。どこから手をつければいいのか、見えにくいと思います。この記事ではまず、特定技能がどういう在留資格なのかを整理します。そのうえで、留学から変更するときの手順を順番に見ていきます。

📝 Note

本記事は情報提供を目的としたもので、法的な助言ではありません。特定技能の制度は分野ごとにルールが違い、変更されることも多いです。手続きの前に出入国在留管理庁の公式サイトで最新の情報を確認してください。わからないことがあれば、外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904/IP電話・海外からは03-5796-7112、平日8時30分〜17時15分)で相談できます。日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・ネパール語・タイ語・ミャンマー語・シンハラ語に対応しています。ただし審査の進み具合や許可の見通しには答えてもらえません。

特定技能はどんな在留資格か

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で働くために2019年にできた在留資格です。

大きな特徴は、学歴ではなく技能で判断されることです。技術・人文知識・国際業務のビザは、大学や専門学校で学んだ内容と仕事内容の関連が求められます。一方で特定技能は、決められた試験に合格すれば、学歴に関係なく取得できます。

もうひとつの特徴は、現場の仕事ができることです。工場のライン作業、介護での入浴や食事の介助、店舗での接客といった仕事に就けます。これらは技術・人文知識・国際業務では認められにくい仕事です。

2025年末の時点で、特定技能で日本にいる人はすでに約39万人います。

(参照:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」

特定技能1号と2号の違い

特定技能には1号と2号があります。まず取るのは全員が1号です。

特定技能1号 特定技能2号
在留期間 通算で原則5年 更新すれば上限なし
対象になる分野 19分野(申請できるのは17分野) 11分野のみ(介護は対象外)
家族の帯同 できない できる(配偶者・子)
必要な試験 技能試験+日本語試験 2号の技能試験+実務経験
日本語の要件 JLPT N4相当以上 現在の運用では原則なし(※)
受入れ先の支援 義務あり なし
永住申請 5年の就労要件に数えられない 数えられる

※ 2号の日本語要件は変わる見込みです。2026年1月23日の閣議決定で決まった新しい方針では、2号にも「日本語教育の参照枠」のB1相当以上(JLPT N3程度)が定められました。ただし2026年8月時点では審査のルール(省令)がまだ改正されておらず、実際にいつから適用されるかは公表されていません。2号を目指すなら、日本語もN3を目標に準備しておくと安全です。

1号は5年で期限が来るというのが一番大きな決まりです。この5年のあいだに2号へ進むか、別の在留資格に変えるか、帰国するかを選ぶことになります。5年目になってから考え始めても間に合わないので、働き始める前に、そのあとどうするかまで決めておいてください。

2号になると状況が大きく変わります。在留期間の更新に上限がなくなり、家族を日本に呼べるようになります。2号まで進めば、日本で長く暮らすことが現実的になります。ただし2号を取るには、試験のほかに実務経験が必要です。求められる経験は分野によって違い、建設なら班長、造船なら監督者、外食業なら副店長やサブマネージャーのように「人をまとめた経験」を求める分野がある一方、工業製品製造業や自動車整備は「自分の判断で作業を進められる経験」で足ります。自分の分野が何を求めているかは早めに確認してください。

実際に2号まで進んでいる人は、2025年12月末で7,955人。特定技能全体(39万296人)の2%です。ただし半年前の3,073人から約2.6倍に増えているので、道が開きつつあるのも事実です。

(速報値 参照:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和7年12月末)のポイント」)。

気をつけたいのは、すべての分野に2号があるわけではないことです。2号があるのは19分野のうち11分野で、介護には2号がありません。介護で5年を超えて働きたい場合は、介護福祉士の国家資格を取って、在留資格「介護」に切り替える方法をとります。自分が選ぼうとしている分野に2号があるかどうかは、働き始める前に確認してください。

(参照:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」)。

💡 Key Point

1号の5年は「通算」です。途中で国に帰った期間があっても、特定技能1号として日本で働いた期間は合計されます。合計が5年になったら、それ以上は1号で在留できません。 通算に入らない期間もあります。産前産後休業と育児休業、1か月を超える病気やけがの休業(原則1年まで。労災なら3年まで)、それに感染症の入国制限などやむを得ない事情で日本に戻れなかった期間です。ただしこれは自動で除かれるわけではありません。休業が起きたときに会社が入管へ届出をしていること、そして在留期限の3か月ほど前までに証明資料をつけて申請し、許可されることが必要です。逆に、仕事を辞めて次を探している期間や、一時帰国していた期間、特定活動(特定技能1号への移行準備)でいた期間は通算に入ります。

また、2号の試験で合格基準点の8割以上を取ったのに不合格だった場合、いくつかの誓約をすれば6年まで認められることがあります。いずれも限られたケースなので、基本的には5年と考えてください

(参照:出入国在留管理庁「通算在留期間」)。

対象になる19の分野

特定技能1号の対象分野は、2026年1月の閣議決定(政府の会議で正式に決めること)で19分野になりました。ただし、いま実際に申請できるのはこのうち17分野です。残る物流倉庫と資源循環は、試験の準備が終わっていないため受付が始まっていません。

(2026年6月1日現在。参照:出入国在留管理庁「特定技能の受入れ可能分野」

数が多いので、仕事の性質ごとに4つに分けて並べます。「2号」の列は、その分野に特定技能2号が用意されているかどうかです。

ものをつくる・建てる分野

分野 主な仕事 2号
工業製品製造業 機械金属加工、電気電子機器の組立て、金属表面処理、紙器・段ボール箱製造、印刷・製本など あり(一部の区分のみ)
飲食料品製造業 弁当、パン、菓子、調味料などの製造・加工(酒類の製造は対象外) あり
建設 土木、建築、ライフライン・設備 あり
造船・舶用工業 造船(船体の建造・修理)、舶用機械、舶用電気電子機器の3区分 あり
木材産業 製材、合板の製造 なし

暮らしを支える分野

分野 主な仕事 2号
介護 食事・入浴・排せつの介助など なし
ビルクリーニング 建物内部の清掃 あり
宿泊 フロント、接客、レストランサービス、企画・広報 あり
外食業(新規受付停止中) 調理、接客、店舗管理 あり
リネンサプライ シーツ・タオルの回収、洗浄、仕上げ、配送 なし

運ぶ・整備する分野

分野 主な仕事 2号
自動車整備 日常点検整備、定期点検整備、特定整備 あり
自動車運送業 トラック、バス、タクシーの運転 なし
航空 空港での地上支援業務、機体整備 あり
鉄道 車両整備、車両製造、軌道整備、電気設備整備、運輸係員 なし
物流倉庫 入出庫貨物の受渡し・検品、貨物の移動、保管庫への格納、ピッキングなど なし

農林水産・環境の分野

分野 主な仕事 2号
農業 耕種農業全般、畜産農業全般 あり
漁業 漁労、養殖 あり
林業 育林、素材生産 なし
資源循環 廃棄物の分別、破砕、圧縮などの中間処理 なし

物流倉庫・リネンサプライ・資源循環の3分野は、2026年1月に新しく加わったばかりです。このうちリネンサプライは2026年6月1日から特定技能1号の申請ができるようになりました。

(参照:厚生労働省「リネンサプライ分野における特定技能外国人の受入れ」

物流倉庫と資源循環は技能を測る試験の整備が終わっておらず、物流倉庫は試験の開始時期そのものが未定です。

(参照:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能制度」

3分野とも特定技能2号はありません。

分野の中はさらに細かい業務区分に分かれていて、区分ごとに試験も別々です。工業製品製造業のように区分が17もある分野では、そのうち2号に進めるのは3区分だけといった違いもあります。分野名だけで判断せず、自分が受けようとしている区分がどれなのかまで確認してください。

(参照:出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」

⚠️ Warning

2号が「なし」の分野を選ぶと、1号の5年が終わったあとに特定技能で在留を続ける道はありません。介護であれば介護福祉士の資格を取って在留資格「介護」へ、それ以外の分野なら別の在留資格を探すことになります。分野を決める段階でここを見ておくかどうかで、5年後の選択肢が変わります。

分野ごとの受入れ人数の上限や、新分野の詳しい業務内容についてはこちらにまとめています。

Work & Career 特定技能+育成就労の受入上限が2026年に123万人へ。新3分野が追加、外食業は受付停止中 2026年1月、政府が特定技能と育成就労の受入上限を合計123万人と閣議決定。物流倉庫・リネンサプライ・資源循環の3分野が追加された一方、外食業は上限到達で新規受付を停止中。自分の仕事への影響を解説。 関連記事を読む

外食業は新規の受付が止まっている

2026年4月13日から、外食業の特定技能1号は、新しく人を受け入れることが基本的に止まっています。受入れ人数が上限(5年間で5万人)を超える見込みになったため、達する前に先回りで止めた形です。止まっているのは1号だけで、1号の評価試験は国内・海外とも停止中ですが、外食業の特定技能2号の評価試験は今も実施されています。

(参照:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」

すでに外食業で働いている人には影響がありません。在留期間の更新と、外食業のなかでの転職は、期限なしで今までどおり審査されます。これに対して、留学や技能実習、特定活動(特定技能1号移行準備)から外食業の1号に変更する申請は、受付日で線が引かれています。2026年8月時点では、特定活動と技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)からの変更は2026年7月31日までに受け付けられた申請までが対象で、それ以降の申請は停止措置の対象です。この日付は入管が毎月見直して更新しているので、申請の前に必ず最新の受付日を確認してください。

(参照:出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」

これから外食業で特定技能を取るつもりだった人は、上限の見直しを待つか、飲食料品製造業や宿泊業など別の分野に切り替えるかになります。上限は2024〜2028年度の5年間の数字なので、待つ場合はかなり長くなるかもしれません。状況別の対応はこちらで詳しく説明しています。

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1号を取るために必要な2つの試験

特定技能1号を取るには、基本的に2種類の試験に合格する必要があります。

技能試験

働きたい分野ごとに別々の試験があります。介護なら介護技能評価試験、飲食料品製造業なら飲食料品製造業技能測定試験、というように分野ごとに分かれています。日本国内でも海外でも受けられる分野が多いです。

日本語試験

日本語能力試験(JLPT)のN4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)で250点満点中200点以上(A2.2相当)をとることが必要です。

(参照:国際交流基金「JFT-Basicとは」

どちらか一方でかまいません。JLPTは年2回(7月と12月)しかありませんが、JFT-Basicはコンピューターで受ける方式です。卒業までの時間が限られている人は、両方の日程を調べて間に合うほうを選んでください。

介護分野だけは、これに加えて介護特定技能評価試験の「日本語評価試験」にも合格する必要があります。2026年4月1日から適用されている合格基準は、技能評価試験が総得点の60%以上、日本語評価試験が総得点の73%以上です。合格基準は年度ごとに見直されるので、受ける前に必ず最新の基準を確認してください。

(参照:厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」

試験が免除される場合

技能実習2号を良好に修了している人(計画どおり2年10か月以上の実習を終えた人)は、日本語試験が免除されます。こちらは実習した職種と関係なく免除です。技能試験のほうは、実習した職種・作業と、これから就く仕事に関連があると認められる場合だけ免除されます。つまり同じ分野に進むなら両方免除、分野を変えるなら技能試験だけ受ける形です。技能実習から特定技能へ進む人が多いのは、この免除があるためです。

ただし例外が3つあります。介護の日本語評価試験は、介護職種・介護作業の技能実習を修了した人以外は免除されません。自動車運送業(タクシー・バスの運転者)と鉄道(運輸係員)は日本語能力N3が必要なため、技能実習2号を修了していても日本語の証明が必要です。

(参照:出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」

留学生の場合は免除がないので、両方の試験を受けることになります。

なお、技能実習の制度は2027年4月から育成就労という新しい制度に変わります。育成就労を修了した人が特定技能1号へ、そこから2号へ進むというルートが、制度としてつながる形になります。すでに技能実習で日本にいる人や、これから来る人は、どちらの制度が適用されるかを受入れ先に確認してください。

特定技能の受入枠が123万人に拡大

留学から特定技能に変更する手順

ここからが実際の流れです。技術・人文知識・国際業務への変更とは順番が違うので、注意して読んでください。

ステップ1:分野を決めて試験に合格する

まず働きたい分野を決めて、その分野の技能試験と日本語試験に合格します。ここが出発点です。試験に受かっていないと、次に進めません。

試験は分野ごとに時期も回数も違います。年に数回しかない分野もあるので、卒業まであと何か月あるかを数えて、そこから予定を組んでください。外食業のように新規の受入れが止まっている分野では、試験も止まっていることがあります。

ステップ2:受入れ先を見つける

試験に合格したら、その分野で働ける会社を探します。特定技能で人を受け入れられるのは、決められた基準を満たした会社だけです。求人を探すときは、特定技能の受入れに対応しているかどうかを確認してください。

雇用契約では、同じ仕事をする日本人と同じか、それ以上の給料をもらえることが条件です。

ステップ3:支援計画をつくってもらう

ここが特定技能に特有の手続きです。

特定技能1号で働く人に対して、受入れ先の会社には支援を行う義務があります。事前のガイダンス、住居の確保、生活のオリエンテーション、日本語学習の機会の提供、相談への対応などです。会社は、これらを実施するための計画を作らなければなりません。

自社で対応できない会社は、登録支援機関という外部の機関に任せます。会社を選ぶとき、このサポートの内容がどうなっているかは確認しておいたほうがいいです。

そして在留資格の変更を申請する前に、この計画をもとにした事前ガイダンスを本人に行うことになっています。何の説明も受けていないのに申請だけが進んでいるとしたら、順番がおかしいということです。心配なら会社に確認してください。

ステップ4:在留資格変更許可申請

必要な書類をそろえて、入管に申請します。本人が用意するもの(申請書、写真、パスポート、在留カード、履歴書、卒業証明書、試験の合格証明書、変更の理由を書いた申請理由書など)と、会社が用意するもの(雇用契約書、支援計画書、会社の資料など)に分かれます。

会社側の書類がかなり多いのが特定技能の特徴です。実際には会社や登録支援機関が中心になって進めますが、自分の手続きなので、どこまで進んでいるかは自分でも確認しておいてください。

手数料は窓口で6,000円、オンラインで5,500円です。ただし2026年10月1日から引き上げられる予定です。改正入管法は2026年6月5日に公布され、在留期間に応じて1万円〜7万5,000円(オンラインなら最大6万5,000円)という案が公表されています。標準的な処理期間は1〜2か月で、2026年6月に許可が出た分の実測平均は63日でした。

(参照:出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」同「在留審査処理期間」

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技術・人文知識・国際業務とどちらを選ぶか

留学生がよく迷うのがこの2つです。違いを並べます。

特定技能1号 技術・人文知識・国際業務
学歴の条件 なし(試験に合格すればよい) 大学・専門学校の卒業などが必要
専攻との関連 不要 必要
できる仕事 現場の作業を含む 専門的・技術的な業務
在留期間 通算5年まで 更新できる。上限なし
家族の帯同 できない できる
試験 技能試験+日本語試験が必要 試験は不要
永住申請 5年の就労要件に数えられない 数えられる

自分がどちらに当てはまるかは、次の3つを順番に考えると整理できます。

1. 大学か専門学校を卒業しているか

日本でも母国でもかまいませんが、卒業していなければ技術・人文知識・国際業務は選べません。日本語学校だけを出て、母国でも大学を出ていない場合は、特定技能が現実的な選択肢になります。

2. 就きたい仕事が、学んだ内容とつながっているか

技術・人文知識・国際業務では、学校で勉強した内容と仕事の中身がつながっているかを審査されます。とくに専門学校を出た人は、授業で何を学んだかと仕事の内容が結びつくかを、大学を出た人より細かく見られます。つながりを説明しにくい仕事に就きたいなら、特定技能のほうが通りやすいです。

3. 現場の作業が仕事の中心になるか

工場のライン、介護での入浴や食事の介助、店舗での調理や接客といった仕事は、技術・人文知識・国際業務では認められにくい仕事です。ここが仕事の中心になるなら特定技能を選ぶことになります。

大学や専門学校を出ていて、専攻に関係する仕事に就けるなら、技術・人文知識・国際業務のほうが有利です。在留期間に上限がなく、家族も呼べて、永住を申請するときの就労期間としても数えてもらえます。特定技能で働き始めてから技術・人文知識・国際業務に変えることもできますが、そのときも学歴と仕事内容のつながりが必要な点は同じです。

技術・人文知識・国際業務の要件についてはこちらで詳しく説明しています。

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申請の前に確認しておきたい3つのこと

在留資格の審査では、これまで日本でどう過ごしてきたかも見られます。留学生が特定技能に変えるとき、次の3つが理由で不許可になることがあります。

1. アルバイトの時間が週28時間を超えていた

留学生のアルバイトは週28時間までと決められています。これを超えて働いた記録があると、ルールを守っていないと判断され、不許可になることがあります。給料は税金の手続きを通して記録に残るので、自分で申告していなくても入管に伝わります。時間の数え方や掛け持ちの扱いは、こちらにまとめています。

留学生のアルバイト完全攻略ガイド

2. 住民税や国民年金、健康保険料の未納がある

税金や保険料をきちんと払っているかも審査で見られます。学生のあいだに免除や猶予(支払いを先延ばしにする手続き)をしないまま、払っていない期間があると、そこを指摘されます。思い当たることがあれば、申請の前に市役所や年金事務所で相談してください。

3. 学校の出席率が低い、または退学している

留学の在留資格は学校に通うためのものです。出席率がとても低い場合や、すでに退学している場合は、変更が認められにくくなります。

FAQ(よくある質問)

Q: 日本語学校を卒業しただけでも特定技能は取れますか?

A: 取れます。特定技能は学歴を条件にしていないので、技能試験と日本語試験に合格していれば申請できます。これが技術・人文知識・国際業務との一番の違いです。

Q: 試験はどこで受けられますか?

A: 分野によって違います。日本国内で受けられる分野が多く、海外でも実施されている分野があります。実施団体のサイトで日程と会場を確認してください。年に数回しかない分野もあるので、早めに確認したほうがいいです。

Q: 特定技能1号の5年が終わったらどうなりますか?

A: 2号に進むか、別の在留資格に変更するか、帰国するかになります。2号に進むには、その分野の2号評価試験に合格し、班長などの実務経験を積む必要があります。ただし2号があるのは19分野のうち11分野だけです。介護のように2号がない分野もあり、その場合は介護福祉士の資格を取って在留資格「介護」へ移るなど、別のルートを探すことになります。1号で働き始める段階で、自分の分野に2号があるかを確認しておいてください。

Q: 特定技能で転職できますか?

A: できます。同じ分野の中なら試験を受け直す必要はなく、別の分野に移る場合はその分野の技能試験に合格すれば移れます。ただし、どちらの場合も在留資格の変更許可申請が必要です。特定技能の許可は受入れ先の会社と仕事の内容とセットで出ているためで、技術・人文知識・国際業務のように届出だけで済むわけではありません。新しい受入れ先での支援計画も作り直しになり、許可が出るまでは新しい職場で働けないので、時間に余裕をもって進めてください。

Q: 家族を日本に呼べますか?

A: 1号では呼べません。2号になれば配偶者と子どもを呼べます。ここは1号と2号の大きな違いです。

Q: 特定技能から永住権は取れますか?

A: 1号のままだと時間がかかります。永住の申請では、素行が善良であること、生活が安定していること、税金や年金・健康保険をきちんと納めていることが見られます。そのうえで在留年数の条件が2つあり、ひとつは10年以上日本に住んでいること、もうひとつは、そのうち5年以上を就労できる在留資格で働いていることです。永住許可のガイドラインは、この5年のほうから特定技能1号と技能実習を明確に除いています。10年の側にどう数えられるかはガイドラインに書かれていないので、申請の前に入管か専門家に確認してください。

(参照:出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」

2号になれば就労5年の対象になります。長く日本で暮らすことを考えているなら、2号を目指すか、技術・人文知識・国際業務など別の在留資格に切り替えることを検討してください。

Q: 外食業で特定技能を取りたかったのですが、どうすればいいですか?

A: 現在は新規受入れが止まっていて、1号の試験も実施されていません(2号の試験は続いています)。特定活動(特定技能1号移行準備)から変更する道も、2026年7月31日までに受け付けられた申請までで、いま出す申請は停止措置の対象です。受付日の期限は入管が毎月見直しているので、まず最新の状況を確認してください。そのうえで現実的なのは、飲食料品製造業や宿泊業のように、これまでの経験を活かせる分野へ切り替えることです。飲食料品製造業の試験も衛生管理を扱うので、外食業の勉強で覚えた食品衛生の知識は活かせます。すでに外食業で働いている人は、更新も分野内の転職も今までどおりできるので、慌てる必要はありません。

まとめ:留学から特定技能を目指すなら

特定技能は、学歴の条件がないかわりに、試験に合格しなければならない在留資格です。留学から目指す場合、動き出す順番を間違えると卒業に間に合わなくなります。

覚えておいてほしいのは次の3点です。

  • 試験が最初。合格していないと受入れ先も見つからないし、申請もできない。分野ごとに試験の回数が違うので、卒業まで何か月あるかを数えて予定を組む
  • 分野選びは慎重に。外食業のように新規の受付が止まる分野がある。人気の分野は上限に達する可能性があると考えておく
  • 1号は5年で期限が来る。働き始める前に、その分野に2号への道があるかを確認しておくと、5年後に慌てずに済む

そして、大学や専門学校を出ていて専攻に関係する仕事に就けるなら、まず技術・人文知識・国際業務のほうを検討してみてください。在留期間に上限がなく、家族も呼べるという違いは、長い目で見ると大きいです。


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