はじめに
会社から「住民票を出してください」と言われて役所に行くと、窓口で「マイナンバーは入れますか」「世帯全員ですか」と次々に聞かれて、固まってしまったという話をよく聞きます。何を聞かれているのかよくわからないまま「はい」と答えて、全部の情報が載った住民票をもらってしまう人も少なくありません。
住民票は、日本で暮らしていると意外といろいろな場面で必要になる書類です。
- 就職するとき
- 銀行口座を作るとき
- 車やバイクを買うとき
- 子どもの手続きをするとき
そのたびに役所へ行くことになりますが、実は申し込むときに選べる項目がいくつかあります。選び方を間違えると、もう一度取り直すことになってしまいます。
なかでも知っておいてほしいのは、外国人の住民票に載る在留資格(日本にいることを認められている理由や種類。いわゆる「ビザの種類」のことです)や在留カードの番号は、載せるか載せないかを自分で決められるという点です。ここで大事なのは、何も言わなかったときにどうなるかが自治体によって違うことです。指定がなければ省略する自治体もあれば、基本的に全部載せて出す自治体もあります。つまり、伏せたいときも載せたいときも、自分から伝えるのが確実です。さらにコンビニ交付では、自治体によって在留資格などが自動的に記載され、消せません。
窓口・コンビニ・郵送・オンラインそれぞれの取り方や申し込むときのコツ、引っ越しや帰国のときに必要な届け出まで、実務ベースで整理していきます。
本記事は情報提供を目的としたもので、手数料やサービスの内容は市区町村によって違います。手続きの前にお住まいの自治体の公式サイトで確認してください。
住民票はどんなときに必要になるか
住民票の写しは、「この住所に、この人が住んでいます」と役所が証明する書類です。次のような場面で求められます。
| 場面 | どんな住民票を求められることが多いか |
|---|---|
| 就職・アルバイトの入社手続き | マイナンバー入り(本人のみ) |
| 銀行口座の開設 | 本人のみ、マイナンバーなし |
| 車やバイクの購入・登録 | 本人のみ |
| 保育園の申し込み、児童手当 | 世帯全員 |
| 配偶者ビザなど家族関係の申請 | 世帯全員 |
| 運転免許の住所変更 | 本人のみ |
| 携帯電話・賃貸契約 | 本人のみ、マイナンバーなし |
見てのとおり、求められる形が場面によって違います。だからこそ、取りに行く前に提出先へ「マイナンバーは要りますか」「世帯全員ですか」と聞いておくのが確実です。
なお、住民票そのものには有効期限がありません。ただし、提出先が「発行から3か月以内」「6か月以内」のように、独自の期限を決めていることがあります。早く取りすぎると、実際に使うときには期限切れになっている、ということもあるので気をつけてください。
住民票に載る人と、記載される項目
自分は住民票に載っているのか
日本に住んでいれば、国籍に関係なく住民票が作られます。ただし、全員ではありません。
住民票に載る人
- 中長期在留者(在留カードを持っていて、3か月より長く日本にいる人)
- 特別永住者(歴史的な理由から、特別な永住資格を持つ人)
- 一時庇護許可者・仮滞在許可者(難民の申請中など、一時的に日本にいることを認められた人)
- 出生や国籍喪失による経過滞在者(日本で生まれたばかりの赤ちゃんや、日本国籍を失ったばかりの人など、しばらくの間だけ滞在が認められている人)
住民票に載らない人
- 在留資格が「短期滞在」の人
- 在留資格を持っていない人
この仕組みが始まったのは2012年7月9日です。それより前は「外国人登録」という別の制度で管理されていて、日本国籍の人とは別の扱いになっていました。今は日本国籍の人と同じ「住民基本台帳」(住民票をまとめて管理する仕組み)にまとめられています。
(参照:総務省「外国人住民に係る住民基本台帳制度|住民票」)
日本に来て、市区町村に転入届(「ここに住み始めます」と役所に伝える手続き)を出すと、そこで初めて住民票が作られます。このとき、12桁のマイナンバーが決まります。マイナンバーは基本的に一生同じ番号を使い続けます。いったん日本を離れて、また来日した場合も、以前と同じ番号に戻ります。
在留カードとマイナンバーカードを1枚にまとめる「特定在留カード」については、こちらで説明しています。
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外国人の住民票に書かれている項目
日本国籍の人の住民票と同じ項目に加えて、在留に関する情報がいくつか追加で載ります。
国籍に関係なく共通の項目
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
- 世帯主との続柄(世帯主から見て「夫」「妻」「子」などの関係)
- 転入した日
外国人住民の住民票にだけ追加で載る項目
- 国籍・地域
- 在留資格
- 在留期間と、その終わりの日
- 在留カードの番号
つまり、これらの項目を載せた住民票を出すと、自分のビザの種類と期限まで相手に伝わります。就職先に提出するだけなら、あまり問題になりません。ですが、たとえば不動産屋や販売店など、そこまで知らせる必要がない相手に出すこともあります。だからこそ、次に説明する「載せる/載せない」の選び方が大事になります。
載せる項目は自分で選べる
上に挙げた項目は、申し込むときに「載せるか載せないか」を選べます。ただ、何も指定しなかったときにどちらになるかは自治体によって違います。新宿区は国籍・在留資格・在留期間・在留カード番号などを「原則省略」としていて、載せたい場合に請求時に指定する仕組みです。一方の岡山市は、外国人住民の住民票について「基本的に全て出力したものを交付」し、必要に応じて省略できる、という逆の書き方をしています。
(参照:新宿区「住民票等の証明」、岡山市「住民票には何が書いてありますか?」)
つまり、自分の住んでいる市区町村がどちらの運用かを覚えておく必要はなく、請求のときに「これは載せてください」「これは省いてください」と自分から言えば、どちらの自治体でも同じ結果になります。何も言わずに任せると、提出先の求めているものと食い違って取り直しになることがあります。
どの項目をどの場面で載せるかは、次の早見表を目安にしてください。
| 記載項目 | 載せたほうがいい場面 | 省いてよい場面 |
|---|---|---|
| マイナンバー | 勤務先への提出(税・社会保険の手続き) | それ以外のほとんどの場面 |
| 世帯全員 | 保育園、児童手当、家族のビザ申請 | 自分だけの契約・登録 |
| 世帯主との続柄 | 家族関係を示す必要がある手続き | 本人のみの住民票を出すとき |
| 国籍・地域 | 提出先から明示的に求められたとき | 不動産、販売店、一般の契約 |
| 在留資格・在留期間 | 勤務先での在留資格の確認、入管に関わる手続き | 銀行、携帯電話、買い物系の契約 |
| 在留カードの番号 | 提出先から明示的に求められたとき | ほとんどの場面 |
迷ったときの考え方はシンプルで、「この相手は、この情報を知る必要があるか」を基準にすれば大きく外しません。
住民票の記載項目は選べます。何も言わないときの扱いは自治体によって違うので、提出先に「何が必要か」を確認したうえで、窓口で必要な項目を自分から伝えるのが一番確実です。
取り方は4つ:窓口・コンビニ・郵送・オンライン
窓口で取る
住んでいる市区町村の役所・出張所の窓口です。一番確実で、わからないことをその場で聞けます。
- 持っていくもの:在留カード(またはマイナンバーカード、運転免許証など本人確認できるもの)
- 手数料:1通300円前後(自治体によって違います)
- かかる時間:混んでいなければ10〜20分
- 受付時間:平日の日中のみ。多くの自治体は8時30分〜17時ごろ
代理人が代わりに取りに行く場合は、委任状(自分の代わりに手続きをしてもらうことを認める書類)が必要です。ただし、同じ世帯の家族なら、委任状なしで取れることが多いです。
コンビニで取る
マイナンバーカードを持っている人だけ使える方法です。持っているなら、こちらのほうが圧倒的に便利です。
- 必要なもの:マイナンバーカードと、設定した4桁の暗証番号
- 手数料:1通200〜250円程度。窓口より安い自治体が多い
- 使える時間:朝6時30分から夜23時まで。土日祝日も使えます
- 場所:セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなどのコピー機
(参照:総務省「マイナンバー制度とマイナンバーカード|コンビニ交付」)
平日に仕事を休んで役所へ行く必要がなくなります。これは、マイナンバーカードを作る一番わかりやすいメリットです。
ただし注意点が2つあります。ひとつは、すべての市区町村が対応しているわけではないこと。導入している自治体は増え続けていますが、まだ使えないところもあります。自分の市区町村が対応しているかは、市区町村を選んで調べられる一覧があるので、そちらで確認できます。
もうひとつは、コンビニでは記載項目を選べないことがある点です。自治体によっては、外国人住民の住民票に国籍・在留資格・在留期間・在留カード番号が自動的に記載され、これらを省いた住民票はコンビニでは取れません。在留資格を載せずに提出したいときは、コンビニではなく窓口を使ってください。
在留資格や国籍を載せずに住民票を出したい場合、コンビニ交付は使えないことがあります。自治体によっては外国人住民に特有の項目が自動で印刷され、あとから消すことはできません。伏せたい項目があるときは、窓口で請求してください。
マイナンバーカードをまだ持っていない人は、申請から受け取りまでの流れを別の記事でまとめています。
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郵送で取る
前に住んでいた市区町村の住民票が必要だけど、そこまで行けないときに使う方法です。たとえば、引っ越したばかりで、前の市区町村が遠く離れている場合などに使います。
- 申請書(自治体のサイトからダウンロードできます)
- 本人確認書類のコピー
- 手数料分の定額小為替(郵便局で買える、決まった金額が書かれた証書)
- 返信用封筒(切手を貼ったもの)
これらを送ると、1〜2週間ほどで届きます。急いでいるときには向きません。定額小為替は、現金や切手では代わりになりません。郵便局の窓口が開いている時間に、買いに行く必要があります。
オンラインで請求する
マイナポータルなどを使って、スマートフォンから住民票を請求できる自治体も増えてきました。申請と手数料の支払いをオンラインで済ませ、できあがった住民票が郵送で自宅に届く仕組みです。
- 必要なもの:マイナンバーカードと、カードを読み取れるスマートフォン
- 受け取りまで:申請から数日〜1週間程度(郵送されてくるため)
- 使える時間:自治体の受付時間に関係なく、いつでも申請できる
便利なのですが、対応している自治体はまだ限られています。同じ都道府県でも、隣の市は対応していて自分の市はまだ、ということが普通に起こります。導入している自治体でも、請求できる証明書の種類や記載項目の指定範囲が窓口と同じとは限りません。
コンビニ交付が使える地域に住んでいるなら、その場で受け取れるコンビニのほうが早いです。オンライン請求が向いているのは、コンビニ交付に対応していない自治体に住んでいる場合や、外出せずに手続きを終わらせたい場合だと考えてください。
4つの方法の比較
| 方法 | 手数料の目安 | 受け取りまで | 使える時間 | 記載項目の細かい指定 |
|---|---|---|---|---|
| 窓口 | 300円前後 | その場 | 平日の日中のみ | できる |
| コンビニ | 200〜250円程度 | その場 | 6時30分〜23時、土日祝も可 | 自治体による(選べる自治体と、外国人住民の項目が自動記載される自治体がある) |
| 郵送 | 300円前後+郵送料 | 1〜2週間 | いつでも投函できる | 申請書に書けば指定できる |
| オンライン | 自治体による | 数日〜1週間 | いつでも申請できる | 自治体による |
請求のときに必ず確認される4つのこと
窓口や郵送で請求するときは、次の4つを決めることになります。行く前に整理しておくと、窓口で迷いません(コンビニ交付では選べる範囲が限られます)。
1. 世帯全員か、本人だけか
世帯全員を選ぶと、同じ住所に住んでいる家族が全員載ります。本人のみを選べば自分だけです。家族関係を証明する必要がある手続き(保育園、児童手当、家族のビザ申請など)では世帯全員、それ以外は本人のみで足りることが多いです。
2. マイナンバーを載せるか
会社に提出する場合は載せます。それ以外の多くの場面では不要です。マイナンバー入りの住民票は取り扱いに注意が必要なので、必要ないなら載せないほうが安全です。
なお、就職先にマイナンバーを伝える方法としては、マイナンバーカードがあればカード1枚で済みます。持っていない場合に、この「マイナンバー入り住民票」が必要になります。
入社のときに揃える書類全体はこちらで整理しています。
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3. 世帯主との続柄を載せるか
家族で住んでいる場合の「夫」「妻」「子」といった関係です。家族関係の証明が必要なときは載せます。
4. 国籍や在留資格を載せるか
前に説明したとおり、窓口や郵送なら選べます。何も言わないときの扱いは自治体で違うので、載せたい場合も伏せたい場合も、その場で言葉にして伝えるのが確実です。「在留資格は省いてください」「在留資格も載せてください」のどちらかを言えば、それで通ります。
引っ越したら14日以内:転入届と住民票の関係
住民票は「今どこに住んでいるか」を記録したものです。引っ越したのに届け出をしていないと、新しい住所の住民票がない状態になってしまいます。この状態では、就職先にも役所にも出せる書類がありません。
引っ越しのときにやること
同じ市区町村の中で引っ越す場合と、別の市区町村へ引っ越す場合とで、手順が変わります。
別の市区町村へ引っ越す場合
- 引っ越す前に、今住んでいる市区町村へ転出届(「ここから引っ越します」と伝える手続き)を出す(引っ越し予定日の14日前から受け付けている自治体が多いです)
- 引っ越したら、新しい市区町村へ転入届(「ここに住み始めます」と伝える手続き)を出す。期限は引っ越した日から14日以内
- 転入届と同じ窓口で、在留カードの裏に新しい住所を書いてもらう
同じ市区町村の中で引っ越す場合
転出届は要りません。引っ越した日から14日以内に転居届(同じ市区町村の中で引っ越したときに出す手続き)を出し、在留カードの住所も同じ窓口で書き換えてもらいます。
引っ越しの届出は、引っ越した日から14日以内です。在留カードの住所変更も同じ期限で、同じ窓口でまとめてできます。期限を過ぎると在留期間の更新のときに指摘されることがあります。
届出を後回しにすると起きること
住所変更の届け出は、住民票だけの話ではありません。放置していると、次のような影響が出てきます。
- 新しい住所の住民票が取れないので、入社手続きや契約が止まる
- 在留カードの住所が古いままになり、在留期間の更新のときに指摘されることがある
- 役所からの通知(税金、保険、児童手当など)が前の住所に届き続ける
- 銀行や運転免許の住所変更も、住民票がないと進められない場合がある
引っ越しの当日は荷物のことで手一杯になりますが、役所での手続きは翌週にまとめて片づけてしまうのが、結局いちばん楽です。
銀行と運転免許の住所変更については、それぞれの手続きの流れを別の記事でまとめています。
帰国するときの転出届と住民票
日本を離れるときの手続きは、来日したときと同じくらい大事です。ですが、情報が少なくて見落とされがちなので、ここは少し丁寧に説明します。
出国する前に転出届を出す
1年以上日本を離れる場合や、日本に戻る予定がなく帰国する場合は、出国前に市区町村へ転出届を出します。海外へ出るときの転出届なので、転出先を書く欄には帰国先の国名を書きます。
転出届を出すと、住民票は消えます。消えた住民票は住民票の除票(住民票が消えたあとに残る記録)という形で残ります。必要なときは、この除票の写しを請求できます。
出国のときに、窓口で確認しておくとよいものを挙げておきます。
- 国民健康保険の資格確認書(紙の保険証は2026年7月末で使えなくなり、マイナ保険証か資格確認書に一本化されました。転出届を出すと国民健康保険の資格がなくなるので、資格確認書を持っている場合は窓口で扱いを確認してください)
- マイナンバーカード(住民票が消えると使えなくなるため、窓口で返す形になります)
- 在留カード(出国時に空港で返します。再入国の予定がある場合は扱いが変わります)
転出届を出さないとどうなるか
転出届を出さずに出国すると、住民票が日本に残ったままになります。住民票が残っているということは、日本に住んでいる扱いが続くということです。
- 住民税がかかり続けることがある
- 国民健康保険や国民年金の保険料を払い続けなければならないことがある
- 帰国後に手続きをやり直すのが難しくなる
日本を離れた後で海外から手続きをするのは、書類のやり取りだけでもかなりの手間になります。出国前の1日で終わることなので、忘れずに済ませてください。
年金の脱退一時金を請求するときに必要になる
国民年金または厚生年金の加入期間が6か月以上ある場合、帰国後に脱退一時金(それまで払っていた年金の分だけ、まとめて返してもらえるお金)を請求できます。6か月は国民年金・厚生年金それぞれで数えるので、2つを足して6か月という考え方ではありません。国民年金のほうは、未納だった期間は数に入りません。この請求に必要な書類のひとつが、日本に住所がないことを証明する書類です。ここで、住民票の除票の写しが使われます。
つまり、転出届を出していないと、そもそも「日本に住所がない」ことを証明できません。その結果、脱退一時金の請求も進まなくなってしまいます。請求には出国後2年以内という期限もあるので、帰国が決まった時点で段取りを考えておくと安心です。
脱退一時金の請求期限は、日本を出国してから2年以内です。国民年金か厚生年金のどちらかで、加入期間が6か月以上あることも条件になります。除票の写しは出国前に取っておくと、帰国後の手続きが早く済みます。
また日本に戻ってくる場合
いったん帰国して、数年後にまた日本で暮らすことになる人もいます。その場合は、新しい住所の市区町村で転入届を出せば、住民票が作り直されます。
このとき、マイナンバーは以前と同じ番号に戻ります。番号そのものは一生変わらない仕組みだからです。前回のマイナンバーがわかる書類が手元にあると、手続きがスムーズです。
よくある失敗5つ
1. 提出先に確認せずに取りに行って、出し直しになる
一番多い失敗です。マイナンバーの有無、世帯全員か本人のみか。この2つを確認せずに行くと、高い確率でやり直しになります。手数料も往復の時間も無駄になります。
2. コンビニで取ろうとしたら、暗証番号を忘れていた
マイナンバーカードの4桁の暗証番号です。3回連続で間違えるとロックがかかり、役所の窓口で解除の手続きをすることになります。コンビニに行く前に思い出せるか確認してください。
3. 「住民票」と「住民票記載事項証明書」を取り違える
似た名前ですが別物です。会社によっては「住民票記載事項証明書」という決まった書式の用紙を渡してきて、それに役所の証明をもらってくるように言われることがあります。渡された紙があるなら、それを持って窓口へ行ってください。
4. 早く取りすぎて、提出のときに期限切れになっている
住民票そのものに有効期限はありませんが、提出先が「発行から3か月以内」などの条件を付けていることがあります。手続きの日程が決まってから取りに行くほうが確実です。
5. 帰国のときに転出届を出さずに出国してしまう
前のセクションで書いたとおり、これは後からの立て直しが一番大変なパターンです。住民税や保険料の請求が続くだけでなく、脱退一時金の請求にも影響します。
FAQ(よくある質問)
Q: 住民票はどこの役所でも取れますか?
A: 窓口で取る場合は、住民登録をしている市区町村でのみ取れます。他の市に住んでいる人の住民票は取れません。ただしマイナンバーカードでコンビニ交付を使えば、日本全国どこのコンビニからでも自分の住民票が取れます。
Q: 家族の住民票を代わりに取れますか?
A: 同じ世帯の家族なら、多くの自治体で委任状なしに取れます。別世帯の家族や友人の場合は委任状が必要です。
Q: 在留期間が切れそうですが、住民票は取れますか?
A: 在留期間の更新中であれば、住民票はそのまま取れます。ただし在留期間の記載を求められている場合、住民票には終わりの日も書かれるので、期限が近いことは相手にわかります。更新の手続きそのものは別の記事で解説しています。
在留資格の更新手続きガイド
Q: マイナンバー入りの住民票を会社以外に出しても大丈夫ですか?
A: マイナンバーは、法律で決められた目的以外では、人に渡したり人に求めたりすることができません。会社が税金や社会保険の手続きのために集めるのは、正しい目的です。それ以外の相手から求められた場合は、本当に必要なものかどうか確認してください。
Q: 英語の住民票はもらえますか?
A: 原則として日本語のみです。英語が必要な場合は、翻訳会社に依頼するか、自分で翻訳して提出先の指示に従うことになります。自治体によっては、英語も一緒に書いてある用紙を用意しているところもあるので、窓口で聞いてみる価値はあります。
Q: 「住民票」と「住民票記載事項証明書」はどう違いますか?
A: 住民票の写しは、住民票の内容をそのまま写して役所が証明する書類です。住民票記載事項証明書は、勤務先などが用意した決まった書式に、必要な項目だけを役所が証明する書類です。会社から用紙を渡された場合は後者なので、その紙を持って窓口へ行ってください。どちらが必要かは提出先の指定に従います。
Q: 住民票の除票は、いつまで請求できますか?
A: 2019年6月20日から、除票の保存期間は5年から150年に延長されました。ただし、それ以前の保存期間が過ぎているもの(2014年3月31日以前に消除されたもの)は発行できません。今から帰国する人にとっては実質150年保存されると考えて大丈夫ですが、年金の脱退一時金を請求する予定があるなら、出国前に必要な枚数を取っておくと確実です。
(参照:中野区「住民票の除票とはなんですか」)
Q: マイナンバーカードを持っていない家族の分も、コンビニで取れますか?
A: これも自治体によって違います。自分のマイナンバーカードで「世帯全員」や「世帯の一部」を選べる自治体もあれば、カードを読み取った本人の分しか取れない自治体もあります。確実なのは窓口で世帯全員の住民票を請求することです。コンビニで済ませたい場合は、お住まいの市区町村のコンビニ交付のページで、交付できる種別に「世帯全員」「世帯の一部」があるかを先に確認してください。
Q: オンライン申請できる自治体かどうかは、どこで調べられますか?
A: お住まいの市区町村の公式サイトで、「住民票 オンライン申請」「電子申請」などのページを探すのが一番確実です。オンライン申請は自治体ごとに導入状況も使う仕組みも違うため、全国共通の一覧はありません。コンビニ交付のほうは、対応自治体の一覧から調べられます。
まとめ:取りに行く前に決めておくこと
住民票そのものは、取ってしまえば数百円の紙です。面倒なのは、選択肢が多いのに、それを知らないまま窓口に立つことです。
家を出る前に、この4つだけ決めておいてください。
- 提出先はどこで、何のために使うのか
- 世帯全員か、本人のみか
- マイナンバーは載せるか
- 国籍・在留資格の記載は必要か
そして、急ぎでマイナンバーカードを持っているならコンビニです。朝6時半から夜11時まで、土日でも取れて、しかも窓口より安いことが多いです。ただし在留資格や国籍を伏せたいときだけは窓口にしてください。コンビニでは自動的に記載され、消せない自治体があります。この使い分けさえ押さえておけば、役所のために平日休みを取る回数はぐっと減らせます。
引っ越したときの14日以内の届出と、帰国するときの転出届。この2つも、住民票とセットで覚えておくと後で困りません。特に帰国のほうは、済ませずに出国してしまうと立て直しに時間がかかります。
まだマイナンバーカードを作っていない人は、この機会に検討してみてください。住民票のためだけでも、十分に元が取れます。
日本での生活の手続きが一段落したら、次は仕事を探す番です。YOLO JAPANなら日本語のレベルやエリアで絞り込んで求人を探せます。