正社員の必要書類 新卒・転職・海外からの入社手続きガイド

Published: 2026年8月13日
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Updated: 2026年8月14日
正社員の必要書類 新卒・転職・海外からの入社手続きガイド
Work & Career

はじめに

内定をもらって一安心したのに、そこから入社日まで何をいつやればいいのか、まとめて教えてくれる人がいなくて急に不安になる人は少なくありません。

正社員としての入社では、書類のやり取りが3つの方向で起こります。入管(在留資格)の手続き前の職場や学校から受け取る書類、そして新しい会社へ出す書類です。どれがどのくらい必要かは、いまどの立場にいるかで変わります。

この記事では、留学からの新卒入社・日本国内での転職・海外からの来日という3つのパターン別に、いつ、何を、どこに出すかを整理します。

📝 Note

本記事は情報提供を目的としたもので、法的な助言ではありません。在留資格の制度は変更されることがあるため、手続きの前に出入国在留管理庁(以下、入管)の公式サイトで最新の情報を確認してください。

入社までの流れは3つのパターンに分かれる

「正社員として入社する」と言っても、いまどの立場にいるかで手続きがまったく変わります。自分がどれに当たるかを最初に確認してください。

いまの状況 必要になる手続き この記事のどこを読むか
日本の学校に在学中(留学の在留資格) 在留資格変更許可申請、学校の証明書 留学から新卒入社する人
すでに就労ビザで日本で働いている(転職) 入管への届出、前の会社からもらう書類 転職して入社する人
海外に住んでいて日本の会社に採用された 在留資格認定証明書、ビザの発給 海外から来日して入社する人

どのパターンでも、入社日までに会社へ出す書類はほぼ共通です。自分のパターンの部分を読んだあと、後半の「入社日までに会社へ出す書類」に進んでください。

留学から新卒入社する人:最大の山は在留資格の変更

留学の在留資格のままでは正社員として働けないので、就労できる在留資格への変更が必要です。手続きが一番多く、しかも時期が決まっているパターンです。要点は次のとおりです。

  • 申請の受付は毎年12月1日から。4月入社の人は1月末までに出すよう入管が案内しています。卒業前でも、卒業見込み証明書(そつぎょうみこみしょうめいしょ・卒業する予定だと学校が証明する書類)があれば申請できます(参照:出入国在留管理庁「在留資格「留学」から就労資格への変更申請を予定されている皆様へ」
  • 審査には実務上の目安として1〜3か月程度かかります。2月以降は申請が集中して長引きやすいので、年内に出せるかどうかで難易度が変わります
  • 書類は「自分で用意するもの」と「会社が用意するもの」に分かれます。登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ・会社の基本情報を国が証明する書類)などは本人には取れないので、会社が手続きに慣れているかを早めに確認してください
  • 仕事の内容が学歴・専攻とつながっていることが前提です。ここが弱いと不許可になります。迷う場合は技人国ビザとは?要件・対象職種の完全ガイドで自分のケースを確認してください
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💡 Key Point

12月中に申請できれば、4月入社にはまず間に合います。内定が出た秋のうちに、学校で証明書の発行時期を、会社で必要書類を確認しておきましょう。

月ごとのスケジュール、学校から取る証明書、申請書類の一覧、2025年12月に始まった書類の省略、手数料、入社が4月より後になる場合や卒業後に空白ができる場合の選択肢まで、新卒入社の手続きはこちらで詳しく説明しています。

転職して入社する人:書類は3方向で動く

すでに就労できる在留資格を持っている人の転職では、在留資格の変更は基本的に要りません。代わりに、前の会社・入管・次の会社の3方向で書類が動きます。ひとつずつ片づければ難しくありません。

前の会社からもらう書類

退職するときに受け取るものと、退職後に送られてくるものがあります。もらい忘れると次の会社での手続きが止まるので、退職日までに何がいつ手に入るかを確認しておいてください。

書類 何に使うか 注意点
源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう・1年間の給与と天引きされた税金を示す書類) 新しい会社での税金の精算(年末調整) 同じ年に給与をもらっていた場合に必要。退職後に郵送されることが多い
雇用保険被保険者証(こようほけんひほけんしゃしょう・雇用保険に入っていたことを示す書類) 雇用保険の番号の引き継ぎ 会社が預かっていることが多い。退職時に受け取る
離職票(りしょくひょう) 失業給付(次の仕事が決まるまでの生活を支える給付金)の申請 すぐ次の会社に入る場合は使わないことが多い。ハローワーク経由で発行されるため、手元に届くまで日数がかかる
退職証明書 次の会社から求められたときや、健康保険の切り替え 請求すれば会社が発行する
健康保険資格喪失証明書(けんこうほけんしかくそうしつしょうめいしょ・会社の健康保険を抜けたことを示す書類) 国民健康保険に入るとき 退職から入社まで期間が空く人は必ずもらう

もらい忘れた書類は退職後でも請求できます。ただ、辞めた会社に連絡するのは気が重くなりがちなので、退職日までにそろえるのが確実です。

入管への届出は14日以内(退職時と入社時の2回)

勤務先が変わったことを入管に知らせる「所属(契約)機関に関する届出」は、本人の義務です。前の会社を辞めたときと、新しい会社に入ったとき、それぞれ14日以内に届け出ます。オンラインでも提出できます。忘れたまま在留期間の更新を迎えると、指摘されて不利になることがあります。

(参照:出入国在留管理庁「所属(契約)機関に関する届出」

また、仕事の内容が大きく変わる転職では、いまの在留資格の範囲に新しい仕事が入っているかが問題になります。就労資格証明書(しゅうろうしかくしょうめいしょ・いまのビザで新しい仕事ができるか入管に確認してもらう書類)を取っておくと、次の更新で慌てずに済みます。90日ルールや2026年に始まった新ルールを含めて、入管まわりの手続きはこちらで詳しく説明しています。

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次の会社に出す書類

基本は後半で説明する全パターン共通の5点と同じです。転職の場合は、そこに前の会社関係の書類が加わります。

  • 源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう):同じ年に前の会社から給与をもらっていた場合
  • 雇用保険被保険者証(こようほけんひほけんしゃしょう):雇用保険の番号を引き継ぐため
  • 基礎年金番号(きそねんきんばんごう)がわかるもの:厚生年金の手続きのため

在留カードはそのまま使えます。ただし入社時に、在留期限と、いまの在留資格で新しい仕事ができるかを会社が確認します。

離職期間が空くときの手続き(保険・年金・住民税)

退職日の翌日から次の入社日まで1日でも空くと、その期間の保険と年金は自分で手続きすることになります。放っておくと未納期間ができて、あとで在留資格の審査にも響きます。

健康保険:3つの選択肢から選ぶ

選択肢 期限 どこで手続きするか
国民健康保険に入る 退職日の翌日から14日以内 市区町村の窓口
いまの健康保険を任意継続する 退職日の翌日から20日以内 加入していた健康保険(協会けんぽなど)
家族の扶養に入る できるだけ早く 家族の勤務先を通じて

任意継続(にんいけいぞく)は、退職した会社の健康保険に最長2年間そのまま入り続けられる制度です(参照:協会けんぽ「資格の喪失について」)。国民健康保険と保険料を比べて、安いほうを選ぶ人が多いです。

(参照:大阪市「就職・退職に伴う国民健康保険の手続き」協会けんぽ「任意継続の加入条件について」。国民健康保険の手続きの詳細は、お住まいの市区町村で確認してください)

年金:国民年金への切り替えも14日以内

厚生年金は退職日の翌日に資格がなくなるので、市区町村の窓口で国民年金への切り替えを行います。こちらも退職日の翌日から14日以内です。収入がなくて保険料を払うのが難しいときは、免除(払わなくてよくなる制度)や納付猶予(あとで払えるようにする制度)を申請できます。未納のまま放置するのが一番よくありません。

(参照:日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」

住民税:天引きが止まり、自分で払う方式に変わる

住民税は前の年の所得に対してかかる税金です。そのため、退職して収入がなくなっても請求は続きます。在職中は給与から天引きされていましたが、離職期間中は市区町村から届く納付書で自分で払います。新しい会社に入ったら、手続きをすれば天引きに戻せます。

⚠️ Warning

離職期間が長引いて、正当な理由なく90日以上就労していない状態になると、在留資格の取り消しの対象になることがあります。空白期間ができそうなときは、技人国ビザで転職するときの手続きガイドの「90日ルール」を必ず確認してください。

海外から来日して入社する人

流れが国内とは逆になります。まず会社が日本の入管で在留資格認定証明書(ざいりゅうしかくにんていしょうめいしょ・来日前に入管が発行する許可の証明書)を申請し、それが発行されたら本人が自国の日本大使館や領事館でビザを申請します。この段階の書類集めは会社側が主導するので、会社の指示に従って自分のぶんの書類を出していく形になります。

大変なのは来日後です。住民登録、マイナンバー、銀行口座、日本の電話番号という生活の基盤を整えながら、次に説明する会社への提出書類をそろえることになります。入社直後に手続きが集中するので、どの書類をいつまでに出せばよいか、会社の担当者とあらかじめ相談しておきましょう。

入社日までに会社へ出す書類(全パターン共通)

在留資格まわりの手続きが片づいたら、今度は会社への提出書類です。ここはどのパターンでもほぼ共通で、アルバイトの入社手続きとも重なる内容です。

ほぼ全員が求められる5点

  • 在留カード(就労できる在留資格であること。新卒の人は変更後の新しいカード)。パスポートの提示を求められることもあります
  • マイナンバー(日本に住む人に割り振られる12桁の番号。カードがない場合は、マイナンバー入りの住民票と在留カードの2点)
  • 給与振込用の銀行口座
  • 日本の電話番号(海外の番号では登録できない会社が多いです)
  • 緊急連絡先

マイナンバーは番号の確認と本人の確認を両方やる決まりになっているため、カードを持っていない人は書類が2点必要です。2020年に廃止された通知カードの後継である「個人番号通知書」は、この用途には使えません。組み合わせの詳しい表はこちらにあります。

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まだ日本の番号を持っていない人は、入社の連絡が日本の番号にしか届かないことも多いので、外国人専用SIMカード YOLO MOBILEのように在留カードだけで契約できるサービスを検討してください。給与振込用の口座がまだの人はこちらから進めましょう。

外国人が日本で銀行口座を開設する方法

会社によって求められる書類

  • 源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)。前の会社からもらいます。 その年に他で働いていた場合
  • 雇用保険被保険者証(こようほけんひほけんしゃしょう)。前の職場でもらう離職票でも代わりになります。 過去に働いたことがある場合
  • 基礎年金番号通知書(きそねんきんばんごうつうちしょ・年金の管理番号を知らせる書類)。年金手帳は2022年4月以降新規発行されなくなり、以降に加入した人にはこの通知書が発行されます(すでに手帳を持っている人はそのまま使えます)。手元にない場合は年金事務所か役所で確認できます(参照:日本年金機構「基礎年金番号・基礎年金番号通知書・年金手帳について」
  • 健康診断書。病院やクリニックで健康診断を受けて発行してもらいます
  • 住民票。役所の窓口のほか、マイナンバーカードがあればコンビニでも取れます
  • 卒業証明書。卒業した学校の窓口で発行してもらいます

正社員はアルバイトと違い、週の労働時間が長いため健康診断が義務の対象になります。会社が費用を負担して受けさせてくれることが多いですが、「入社前に自分で受けてきてください」と言われる場合もあります。

入社日までにどうしても書類がそろわないとわかったら、黙っているのが一番まずいです。源泉徴収票や雇用保険被保険者証のように前の職場から取る書類は、入社後の提出でよいとされることが多いので、早めに会社の担当者に伝えてください。役所や年金事務所に聞けば、発行のしかたや代わりになる書類を教えてもらえることもあります。

会社から渡される書類

  • 労働条件通知書(ろうどうじょうけんつうちしょ・給与や勤務時間などの条件を書面で示すもの)
  • 雇用契約書
  • 就業規則(会社のルールを定めた文書)への同意書
  • 秘密保持に関する書類

2024年4月から、勤務地や仕事の内容が将来どこまで変わりうるか、その範囲まで明示することが義務になりました(参照:厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」)。

正社員の場合、転勤や部署異動の可能性がここに書かれます。在留資格は仕事の内容と結びついているので、入社後にまったく違う部署へ回される可能性があるかどうかは、自分の在留資格に直結します。試用期間(本採用の前に会社が適性を見る期間)が設けられている場合は、その長さと、期間中は給与や待遇が本採用後と違うことがあるかも確認してください。サインする前に、少なくとも次の4つは目を通してください。

  • 給料:金額と支払い日、交通費や手当が別に出るか
  • 働く時間と残業:始業・終業の時刻、休憩、残業代の計算方法(みなし残業が含まれていないか)
  • 休日と有給休暇:週の休みと、有給が何日もらえるか
  • 試用期間と異動の範囲:期間の長さ、勤務地や仕事内容が将来どこまで変わりうるか

その場で分からないことは、遠慮せず質問して大丈夫です。持ち帰って確認してからサインしても問題ありません。「今すぐサインして」と急かす会社は、その時点で少し慎重になったほうがいいサインです。

日本の雇用契約と労働法の基礎知識

よくある失敗5つ

1. 前の会社から書類をもらい忘れる(転職)

源泉徴収票や雇用保険被保険者証は、退職してからだと請求の連絡がしづらくなります。退職日までに、何がいつ手に入るかを確認しておいてください。

2. 入管への届出を忘れる(転職)

退職時と入社時、それぞれ14日以内の届出は本人の義務です。忘れたまま在留期間の更新を迎えると、指摘されて不利になることがあります。

3. 申請が2月に集中して入社日に間に合わない(新卒)

在留資格変更の申請は12月1日から1月末までに出すよう案内されているのに、多くの人が2月に出します。結果として審査が長引き、4月1日に新しい在留カードが間に合わない事態になります。年内に出せるなら年内に出してください。

4. 離職期間の保険・年金の切り替えを放置する(転職)

国民健康保険も国民年金も、切り替えは退職日の翌日から14日以内です。未納期間ができると、あとで在留資格の審査で指摘されることがあります。払うのが難しいときこそ、免除や猶予の手続きをしてください。

5. 労働条件通知書を確認せずにサインする(共通)

給料・働く時間・休日・試用期間の4つは、どのパターンの入社でも必ず確認してからサインしてください。あとから「聞いていた条件と違う」となっても、動きにくくなります。

FAQ(よくある質問)

Q: 転職先が決まってから退職するべきですか?

A: 手続きの面ではそのほうが安全です。離職期間がなければ、保険や年金の切り替えは会社同士の手続きで済みます。空白期間が長引いたときの90日ルールの心配もありません。

Q: 源泉徴収票を前の会社がなかなか発行してくれません。

A: まず担当部署に催促してください。それでも発行されない場合は、税務署に相談する方法があります。新しい会社には事情を伝えて、提出が遅れることを共有しておきましょう。

Q: 転職したら在留カードの手続きは必要ですか?

A: 勤務先が変わっただけなら、在留カード自体はそのまま使えます。必要なのは入管への届出(14日以内)で、カードの書き換えではありません。引っ越しをともなう転職の場合は、市区町村での住所変更の手続きが別に必要です。

Q: アルバイトから同じ会社でそのまま正社員になれますか?

A: 会社が採用してくれても、留学の在留資格のままでは正社員として働けません。就労できる在留資格への変更が必要で、仕事の内容が学歴・専攻とつながっていることが条件になります。手続きの流れは留学から就労への在留資格変更ガイドを確認してください。

Q: 就労資格証明書は取ったほうがいいですか?

A: 転職する場合は取っておくと安心です。義務ではありませんが、新しい仕事の内容がいまの在留資格の範囲に入っているかを事前に確認できるので、次の更新でつまずくリスクを減らせます。

Q: 雇用契約書は英語でもらえますか?

A: 法律で英語版を出す義務はないので、日本語だけの会社もあります。ただ外国人の採用に慣れた会社なら、英語や母国語の契約書を用意していることがあります。内定を承諾する前に「英語版はありますか」と聞いてみてください。日本語だけの場合は、学校の先生やキャリアセンターに見てもらうのも手です。少なくとも給与・労働時間・休日・試用期間の4つは、内容を確認してからサインしてください。

まとめ:パターン別チェックリスト

留学から新卒入社する人

  • 申請の受付開始は12月1日。年内に出せるかどうかで難易度が変わる
  • 秋のうちに、学校で証明書の発行時期を、会社で必要書類を確認する
  • 詳しいスケジュールは留学から就労への在留資格変更ガイドで

転職して入社する人

  • 退職日までに:源泉徴収票・雇用保険被保険者証・(離職期間が空くなら)健康保険資格喪失証明書を確保
  • 退職から14日以内:入管への届出、国民健康保険・国民年金への切り替え
  • 入社から14日以内:入管への届出(2回目)

海外から来日して入社する人

  • 在留資格認定証明書の申請は会社が主導。自分のぶんの書類を指示どおりに出す
  • 来日後は住民登録→マイナンバー→銀行口座→電話番号の順で基盤を整える

全パターン共通

  • 在留カード・マイナンバー・銀行口座・日本の電話番号・緊急連絡先の5点
  • 労働条件通知書は、給料・働く時間・休日・試用期間を確認してからサインする

入社までの道筋が見えたら、あとは手を動かすだけです。まだ内定先を探している人、もう一度選び直したい人は、在留資格のサポートに積極的な企業の求人から見てみてください。留学生歓迎の求人特集ビザサポートがある求人特集なら、在留資格の手続きに慣れた会社から探せます。