はじめに
給料明細は毎月もらっているのに、会社がハローワークに届出しているかどうか、確認したことがある人はそう多くないと思います。手続きをするのは会社なので、働く側からは見えにくい部分です。
2026年6月14日、厚生労働省がこの届出に関するルールを改正しました。届出を忘れたり、うその届出をした会社に30万円以下の罰則を科すことを改めてはっきり示した内容です。罰則を受けるのは会社ですが、届出がされていないとビザ更新の審査に影響する可能性があります。
TL;DR(この記事でわかること)
- 2026年6月14日、会社がハローワークに行う届出のルールが改正
- 届出忘れ・うその届出には30万円以下の罰則(罰則を受けるのは会社)
- 届出をする義務があるのは会社(あなた自身ではない)
- 届出がされていないとビザ更新で問題になる可能性あり
- 「届出ちゃんとしてますか?」と会社の人事担当に確認してOK
免責事項: 本記事は日本経済新聞の報道および厚生労働省の公表資料をもとに整理しています。詳細は最寄りのハローワークまたは厚生労働省の公式サイトでご確認ください。情報は2026年6月12日時点のものです。
会社がハローワークに出す「届出」って何?
日本では、あなたが入社・退職するたびに、会社はハローワークに届出をする義務があります。「外国人雇用状況の届出」と呼ばれる制度で、法律で定められています。
届け出る内容は氏名・在留資格・在留期限・国籍・入社日(または退職日)。国はこのデータを使って、誰がどんなビザで働いているかを管理しています。
今回の改正で何が変わるのか
罰則がはっきり示された
これまでも届出の義務はありましたが、今回の改正で届出忘れやうその届出に対する30万円以下の罰則が改めてはっきり示されました。「知らなかった」では通らない、そういう改正です。
どんな規模の会社でも届出が必要
届出の義務は会社の規模に関係なく発生します。大企業はもちろん、小さなお店や個人事業主(フリーランスなど)も対象です。入社した日から翌月末日(翌月の月末)までに届出が必要なので、入社直後に会社が手続きをしているかどうかが大切なポイントです。
届出をする義務は会社にあります(あなた自身ではありません)。ただし、届出がない状態で問題が発覚した場合、ビザ更新で不利になる可能性があります。
(参照:日本経済新聞 報道(2026年5月))
届出漏れがビザ更新に影響するケース
厚生労働省と出入国在留管理庁(入管)はデータをつないでいて、届出の内容がビザ更新の審査に使われることがあります。
特に注意が必要なのは次の2つのケースです。①就労系のビザ(技術・人文知識・国際業務、いわゆる「技人国」や特定技能など)で働いているのに会社が届出をしていない、②届出されている会社と実際に働いている会社が違う。こういったズレがあると、ビザ更新のときに問題になることがあります。
転職を繰り返していたり、派遣・出向など働き方が変わりやすい方は、そのたびに届出が必要な機会が増え、漏れのリスクも上がります。
会社の届出状況、どう確認する?
届出をするのは会社ですが、日本で働いている側からも確認できることがあります。日本語に自信がないと、会社の手続きをそのまま信頼してしまいがちですが、自分のビザに関わることは自分でも把握しておくと安心です。
- 入社時・退職時に会社がハローワークに届出をしているか確認する
– 「届出はしますか?」と入社のときに聞いても問題ありません
- 届出が完了したことを証明する書類のコピーをもらっておく
– 届出が済むと「外国人雇用状況の届出確認書」という書類がハローワークから会社に届きます。「届出が完了したことがわかる書類のコピーをいただけますか?」と人事担当者に伝えればOKです
- 自分の在留カードの期限と在留資格を把握しておく
– 届出の問題は、在留資格の期限切れや更新忘れと一緒に起きやすいです
「私の届出、ちゃんとされていますか?」と会社の人事担当者に聞いてみてください。記録を見せてもらえれば、その場で確認できます。
在留更新が近い方向け:届出確認チェックリスト
- [ ] 今の勤務先がハローワークに届出済みか、人事担当者に確認した
- [ ] 転職・退職をしたタイミングごとに、届出がされているか把握している
- [ ] 在留カードの在留期限と在留資格を自分でも把握している
- [ ] 届出の記録(受付番号など)を見せてもらったことがある
- [ ] 在留更新の3〜6ヶ月前に届出状況を確認する予定がある
FAQ(よくある質問)
Q. 届出が漏れていたら、自分も罰せられますか?
A. 届出をする義務は会社にあるので、あなた自身が罰則を受けることはありません。ただし、ビザ更新の審査で不利になる可能性はあります。
Q. アルバイトや短期の仕事でも届出が必要ですか?
A. はい。アルバイトや短期契約で働いている場合でも、会社には届出義務があります。正社員・パート・アルバイトいずれも対象です。働き方にかかわらず、入社のときに会社が届出をしているか確認しておきましょう。
Q. 在留資格の種類によって違いがありますか?
A. 技人国・特定技能などの就労系ビザだけでなく、永住者・日本人の配偶者など「身分系」の在留資格で働いている場合も届出が必要です。留学・家族滞在でアルバイトをしている場合も同じです。どの在留資格で働いていても、会社への確認は必要です。
Q. 自分の届出状況を確認する方法はありますか?
A. 一番簡単な方法は、会社の人事担当者に届出の記録を見せてもらうことです。ハローワークの窓口でも確認できます。また、ビザ更新のときに入管の窓口に相談することもできます。
Q. 今回の改正の前から働いている場合、過去のことも問題になりますか?
A. 今回の改正は、ルールをはっきり示したものです。過去にさかのぼって罰則が適用されるわけではありませんが、今も届出が漏れている場合は対象になります。今の会社で届出がされているか、この機会に確認しておきましょう。
Key Takeaways(まとめ)
- ✅ ビザ更新が近い方は今すぐ確認を。人事担当者に「ハローワークへの届出はされていますか?」と聞けばOK
- ✅ 転職・退職のタイミングは届出が漏れやすい。入社・退職のたびに届出されているか気にかける
- ✅ 届出されている会社と実際に働いている会社が同じかどうか確認する(会社が変わったり、出向している場合は特に注意)
- ✅ 技人国・特定技能などの就労系ビザは、届出のズレがビザ更新に直接影響するリスクがある
- ✅ 届出をする義務は会社にある。でも「会社がやってくれているはず」だけでは不安が残る
ビザ更新の3〜6ヶ月前が届出状況を確認する一番いいタイミングです。人事担当者に記録を見せてもらえれば、その場で把握できます。問題が見つかっても、更新前であれば修正できる可能性があります。
日本での就労を続けるうえで関連する制度として、特定技能1・2号の受け入れ枠が大幅拡大(2026年閣議決定)も合わせて確認しておきましょう。また、働きながら国保の手続きが必要な方は来日すぐに健康保険1年分を一括請求!?も参考になります。