仮想通貨で母国にお金を送るとき、税金はどうなる?55%→20%改正のポイント【2026年】

Published: 2026年6月12日
|
Updated: 2026年6月16日
仮想通貨で母国にお金を送るとき、税金はどうなる?55%→20%改正のポイント【2026年】
Money & Finance

はじめに

ビットコインやUSDT(価格が安定した仮想通貨)を使って、母国にお金を送っている方に朗報です。日本政府は、暗号資産(仮想通貨)の利益にかかる税金を最高55%から20%に引き下げる方針を、2026年の政府の公式な方針文書に明記しました。税率が半分以下になれば、送金や取引のコストが大きく変わります。

TL;DR(この記事でわかること)

  • 暗号資産の税率が最高55%→20%に下がる方向が決まった
  • 日本政府の公式な方針として2026年に明記済み
  • 今すぐ変わるわけではない(法律が成立してから適用)
  • 日本から母国にお金を送っている方にとって選択肢が広がる
📝 Note

本記事の税制情報は国税庁の公式情報をもとに整理しています。税制の詳細は今後の国会の審議で変わる可能性があります。税金に関することは専門家(税理士)にご相談ください。


今の税金:なぜこんなに高いのか

今の日本では、暗号資産を売ったり交換したりして得た利益は、給与などほかの収入と全部合わせて税率が計算される仕組みになっています。

たとえば年収400万円の人が暗号資産で100万円の利益を出すと、合計500万円として計算されます。収入が多いほど税率が上がるため、暗号資産で大きな利益が出た年は税金がとても高くなります。最高で55%(国の税金45%+住民税10%)になることもあります。

この重い税負担が「日本で暗号資産を使いにくくする壁」として長年問題になっていました。

改正後の予定:一律20%になる

今回の改正で、仮想通貨の税金の計算方法が変わります。今は給与と合算されて高くなりますが、改正後は利益がいくらあっても一律20%になる方向です。株と同じ仕組みですね。

今の制度 改正後(予定)
税率 最大55%(給与などと合算) 一律20%
損した分を利益から引けるか 一部のみ 株・FXなどとも引ける方向で検討中
損した分を来年以降に使えるか できない 3年間使える方向で検討中
💡 Key Point

100万円の利益があった場合、今の制度では最大55万円が税金ですが、改正後は20万円になります。手元に35万円多く残る計算です。

なぜ今、税率を下げるのか

シンガポールやUAEなど、暗号資産への税金が低い国と比べて、日本の税率は高すぎると言われてきました。このままでは投資家が日本を離れてしまうという危機感から、日本政府が方針を転換することにしました。

また、暗号資産を使う人が増える中で、複雑な税金の申告が正しい納税を難しくしているという指摘もありました。

(参照:金融庁

✅ Tip

改正が実施されるまでは、今の税率が適用されます。「税金が下がるから今すぐ売ろう」と急ぐ必要はありません。

日本に住む私たちへの影響:送金がしやすくなる可能性

日本で働きながら母国に仕送りをしている方にとって、この改正は特に大切なニュースです。銀行送金より手数料が安いため、USDTなどの仮想通貨を使って母国にお金を送る方もいますが、今の制度では税金の計算が複雑で、使いにくいと感じている方もいました。

改正が実現すれば、暗号資産での送金・両替にかかる税金の計算がシンプルになる可能性があります。日本での暗号資産の税金の仕組みについては、暗号資産の税金ガイド(日本在住の方向け完全解説)もご覧ください。また、仮想通貨以外の海外送金方法については日本から海外へお金を送る方法まとめで比較しています。

ただし、税率が下がっても売ったり交換したりするたびに税金がかかるという基本ルールは変わりません。送金のためにUSDTに換える際も、買った値段と換えた値段の差が利益として課税されます。

📝 Note

日本に住んでいる方には、基本的に日本の税法が適用されます。ただし、日本に来てから5年未満の方は海外からの一部の収入が課税対象外になる場合があります。また、出身国と日本の間に「二重に税金がかからないようにする国際ルール(租税条約)」がある場合も、扱いが変わることがあります。自分の状況を確認したい方は、国際税務に詳しい税理士へ相談することをおすすめします。

いつから変わるのか?まだ「未定」

政府が方針を決めた段階では、すぐに変わるわけではありません。実際に変わるためには以下のステップが必要です:

  1. 法律の改正案が国会で可決・成立する
  2. 改正された法律が実際に使われ始める
  3. 国税庁から具体的なルールが発表される

2026年中に法律が成立し、早ければ2027年度から適用される見通しですが、国会の状況によって変わります。今の段階は「変わる方向は決まった、時期はこれから」という段階です。

FAQ(よくある質問)

Q. 今すぐ暗号資産を買ったほうがいいですか?

A. 税率改正を見越した投資の判断は、税理士や投資の専門家に相談することをおすすめします。この記事は情報提供が目的であり、投資のアドバイスではありません。

Q. 日本に住んでいる私にも、日本の税法は適用されますか?

A. 日本に住んでいる方(住所を置いている方)には、原則として日本の税法が適用されます。ただし、日本に来て5年未満の方や、出身国と日本の間に租税条約がある場合は例外があります。自分の状況は国際税務に詳しい税理士にご確認ください。

Q. 損をした場合も申告が必要ですか?

A. 今の制度では損失を翌年以降に持ち越すことができませんが、改正後は3年間持ち越せるようになる可能性があります。詳細は法律が確定してから確認してください。

Q. NFTやDeFiの利益も対象になりますか?

A. 改正の対象範囲の詳細は今後発表される予定です。現時点では公式な確認が必要です。

Q. 母国でも税金を払う必要がありますか?

A. 出身国のルールによっては、母国でも申告が必要な場合があります。日本と出身国の両方で税金がかかる「二重課税」を防ぐためにも、両国の税制に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

Key Takeaways(まとめ)

  • ✅ 暗号資産の税率が最高55%→20%に下がる方向
  • ✅ 日本政府の公式な方針として明記済み。関連法案も今国会に提出予定
  • 今すぐ変わるわけではない。法律の成立・施行が必要
  • ✅ 損失との相殺・翌年への持ち越しも整備される可能性あり
  • ✅ 日本に来て5年未満の方や、租税条約がある出身国の方は扱いが異なる場合あり
  • ✅ 税金のことは税理士などの専門家へ

暗号資産の税金が株と同じ仕組みになる可能性が見えてきた今、送金や資産の管理方法を改めて考えてみるよいタイミングかもしれません。法律が正式に成立した際には、あらためてお伝えします。