はじめに
5月の朝、天気予報で「今日の最高気温31℃」と聞いて驚いた人もいるかもしれません。まだエアコンも出していない時期に、いきなり真夏のような気温が来ると、体は驚くほど早く参ってしまいます。
2026年5月は東京都心で真夏日が連発しました。5月17日には30.2℃を観測し、全国200地点で30℃以上の真夏日に(17時までの集計、南鳥島除く)。さらに5月29日も都心で30.0℃を観測し、関東から西日本にかけて広く真夏日となりました。例年なら6月中旬以降に出てくる暑さが、半月以上早く到来している格好です。
こうした状況を受けて、環境省と気象庁は2026年4月22日から熱中症警戒アラートの運用を開始しています。暑さ指数(WBGT、気温・湿度・日射を組み合わせた指標)が高くなると予測される日に発表され、テレビやスマホ通知で確認できます。
ここで知っておきたいのが、同じ30℃でも「5月の30℃」と「真夏の30℃」では体への負担がまったく違うということです。理由は後ほど詳しく説明しますが、日本で初めての夏を迎える人にこそ意識してほしいポイントなので、要点だけ短くまとめます。
参照:
- 環境省 熱中症予防情報サイト アラート発表状況
- 日本気象協会 tenki.jp 5月なのに30℃以上真夏日続出(2026年5月17日)
- 日本気象協会 tenki.jp 29日は東日本や西日本で30℃以上の真夏日続出(2026年5月29日)
この記事でわかること
- 環境省の熱中症警戒アラートが2026年シーズンも運用中
- 5月の真夏日が真夏より危険な理由(暑熱順化)
- 今日から始められる3つの対策
免責事項: 本記事は環境省・気象庁の2026年5月時点の公式発表をもとに整理しています。情報は2026年5月29日時点のもの。
2026年夏の見通し:気象庁「全国的に平年より高い気温」
気象庁が5月19日に発表した6〜8月の3か月予報では、北海道の8月を除き、すべての地域・月で平年より高い気温が予想されています。全国のべ7〜14地点で40℃以上の「酷暑日」が観測される見通しで、梅雨入りの段階から既に湿度・気温ともに高い状態が続く可能性があります。
気象庁はエルニーニョ現象(太平洋の海面水温が平年より高くなる現象で、世界の気候に影響する)が今夏発生する確率を90%と予想していますが、地球温暖化の影響で大気全体の温度が底上げされており、エルニーニョ年でも平年より暑い夏になる見通しです。
実際、5月の段階から異例の暑さが続いています。広島県加計(かけ)では5月17日に34.8℃を観測し、5月の1位記録を更新。山口・熊本では5月中旬までに4日連続の真夏日となり、これは統計開始以来初めての記録です。
参照:
「今年の夏は例年通り」ではありません。気象庁の長期予報・各地の5月の異例な暑さ・温暖化のトレンドが揃って「今年も猛暑」を示しています。エアコン未設置の部屋の対策や電気代の見積もりは、6月に入る前にやっておくのが安心です。
5月の暑さがなぜ危険なのか
人間の体は1〜2週間かけて暑さに慣れていきます。これを「暑熱順化」といい、汗をかきやすくなり体温調節がうまくなる適応です。5月はこの順化が完了していないため、真夏と同じ気温でも熱中症リスクが上がります。
| 要因 | 真夏(7〜8月) | 5月〜6月初旬 |
|---|---|---|
| 暑熱順化 | できている | まだできていない |
| 汗のかきやすさ | スムーズ | 鈍い |
| 水分補給の意識 | 自然と高い | 油断しがち |
| エアコン稼働 | ほぼ全家庭 | まだ使っていない家も多い |
5月の30℃は真夏の30℃より体への負担が大きいです。「まだ5月だから大丈夫」と思わずに、意識して水分を取って涼しい場所で休んでください。
熱中症警戒アラートの確認方法
環境省と気象庁は2026年4月22日から10月21日まで、熱中症警戒アラートを運用しています。暑さ指数(WBGT)が33以上と予測されたら発表されます。
確認方法は3つあります。
- 環境省 熱中症予防情報サイト をブラウザでブックマーク
- 環境省LINE公式アカウント を友だち追加して通知を受け取る(住んでいる地域にアラートが出たら自動で届く)
- メール配信サービス に登録する(上記サイトから設定)
日本語が読めなくてもLINE通知が来たら「今日は危険な暑さ」と判断する材料になります。とりあえずLINE追加だけしておくのがおすすめです。
今日から始める3つの対策
熱中症の症状の見分け方・予防の基本・応急処置・職場での対策などの全体像は、日本の夏を乗り切る熱中症対策ガイドにまとめています。本記事はニュース性の高い部分にフォーカスして整理します。電気代の上昇トレンドが気になる方は2026年4月以降の電気・ガス料金値上げも参考に。
1. こまめな水分補給:のどが渇く前に飲む。1日1.2リットルが目安です。大量に汗をかいたら塩分も。
2. エアコンは28℃でつけっぱなし:「もったいない」と思って我慢するのが一番危険です。30分程度の外出ならつけたままのほうが再起動時の電力消費を抑えられます。
3. 涼める場所を把握しておく:市区町村のウェブサイトで「クーリングシェルター」「指定暑熱避難施設」と検索すると、近所の無料の涼み場所が見つかります。公民館・図書館・ショッピングモールなどが指定されています。
(参照:環境省 クーリングシェルター)
FAQ
Q. 熱中症の初期症状は?
A. めまい、立ちくらみ、筋肉のけいれん、大量の発汗、頭痛、吐き気です。これらが出たら涼しい場所に移動して水分と塩分を取り、改善しなければ119番(救急車)を呼んでください。
Q. 119番は日本語が話せなくても大丈夫?
A. 多くの自治体で多言語の通訳サービスが導入されています。電話がつながったら自分の言語名(English など)を伝えれば通訳を介して対応してもらえます。
Q. 部屋にエアコンがない場合は?
A. 日中は図書館やクーリングシェルター、ショッピングモールなど冷房のある場所で過ごし、夜は窓を開けて扇風機を使うか、冷却ジェルシートや保冷剤で凌いでください。慢性的に暑い部屋ならポータブルエアコンや窓用エアコンの導入も検討を。
まとめ
- ✅ 2026年も熱中症警戒アラートが運用中(4月22日〜10月21日)。5月から既に真夏日が連発
- ✅ 5月の暑さは暑熱順化前の体に効く。真夏より同じ気温でリスクが高い
- ✅ 環境省LINE通知の設定とクーリングシェルターの把握を今日のうちに
- ✅ エアコンは「28℃でつけっぱなし」が電気代と健康の両方を守る
日本の夏の本番は7月後半から8月にかけてですが、本当に注意してほしいのは体がまだ慣れていない今の時期です。最初の2週間を意識して乗り切れば、体は自然と暑さに適応していきます。
まずは今日のうちに、環境省のLINEを友だち追加し、近所のクーリングシェルターを1か所だけでも調べておきましょう。これだけで、夏本番までの「危険な5月〜6月」を安全に過ごせる確率がぐっと上がります。症状の見分け方や応急処置、職場での暑さ対策まで詳しく知りたい方は、日本の夏を乗り切る熱中症対策ガイドもあわせて確認してみてください。